予防しましょう!高齢者の感染症歯みがきなど(口腔ケア)
高齢になると、唾液の分泌が低下するため、口の中で細菌が繁殖し、それを誤嚥することで肺炎を起こしやすくなります。
口の中を清潔に保つための口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に大切です。
口腔ケア
うがい
左右のほほをふくらませて、しっかり動かしながらぶくぶくします。
食べ物の残りかすを取り除き、ほほや唇の閉じをよくするための運動にもなります。
入れ歯の清掃(入れ歯を使用している方の場合)
週に1~2回程度は、歯ブラシでみがいた後、入れ歯洗浄剤(用量を守る)を使いましょう。
汚れやすいところは、歯の付け根、入れ歯の縁や裏側、バネの部分です。
粘膜の清掃
スポンジブラシや球形ブラシなどを使って、口の中の汚れやたんなどをからめ取ります。
歯肉とほほの間、唇と歯肉の間、上あごなどに汚れが残っていることが多いので気をつけましょう。
歯の清掃(歯みがき)
歯みがきの目的は、歯の表面に付着している歯垢(しこう:プラーク)を取り除くことです。
歯ブラシは、軽く、やさしく、小刻みに動かします。
舌の清掃
舌苔(ぜったい)がついている場合に、舌ブラシややわらかい歯ブラシなどで、奥から手前にやさしくこすりとります。
やりすぎは舌を傷つけるので注意しましょう。
最後にうがいをして、入れ歯を使用している方は入れ歯を装着します。
口腔ケアを行うことがむずかしい場合や介助が必要な場合などは、実施する前に医療機関に相談しましょう。
東京都南多摩保健所:要介護高齢者のための口腔ケアマニュアル. P4-9, 2007年3月 より抜粋して作成
唾液腺マッサージ
マッサージで、唾液の分泌を促すことができます。
唾液腺マッサージを行ってみましょう。
ほほやあごの下をマッサージして、耳下腺・顎下腺・舌下腺を刺激します。
参考になる唾液腺マッサージの動画
- 耳下腺(じかせん)のマッサージ
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耳たぶの前から上の奥歯のあたりに、人差し指、中指を当てる。
4本の指で、後ろから前へ軽く回すように10回マッサージする。
- 顎下腺(がくかせん)のマッサージ
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親指をあごの骨の内側の耳の下あたりに当てる。
前のほうへあごの下まで5か所をやさしく押す。
(2回繰り返す)
- 舌下腺(ぜっかせん)のマッサージ
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親指をそろえて、あごの先端の内側に当てる。
やさしく10回押す。
参考になる情報
誤嚥や誤嚥性肺炎を起こさないために、嚙む力(咀嚼機能)や飲み込みの機能(嚥下機能)を維持・向上させるお口のトレーニングなどが紹介されています。