世界人口の増加と経済発展を背景に大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会になり、天然資源の枯渇、自然破壊、廃棄物最終処分場の逼迫などの環境問題が発生し、天然資源の消費抑制、環境負荷の低減が求められています。また、昨今では海洋プラスチックによる環境汚染が世界的課題になっています。
シオノギにおいても、医薬品原材料、研究器材等として資源を利用、廃棄しており、EHSポリシーに基づき発生抑制、再使用、再利用を進めるとともに、プラスチックについては適正廃棄の他、製品に使用するプラスチックの抑制を進めていきます。

【リスクと機会】

シオノギにおける廃棄物量は約3800トン、廃棄プラスチックは約260トン、製品に使用したプラスチックは約730トンです。環境への影響は軽微ですが、環境負荷の低減は社会課題であり対応を進めていきます。

プラスチック資源循環戦略

2019年6月に大阪で開催されたG20では、海洋プラスチックごみを2050年までにゼロにする目標が掲げられ、参加各国間で合意されました。プラスチック資源への対策は喫緊の課題となりつつあります。シオノギでは、販売する製品についても環境負荷の低減に努めています。容器包装の材質変更や減容化(リデュース)に加えて、製品の品質や安定供給などを考慮したうえでカーボンニュートラルであるバイオマスプラスチックへの切り替えや、高品質な再生プラスチックの採用を推進しています。

容器包装の3R(リデュース・リユース・リサイクル)の取り組み

2018年度までに下表の取り組みを完了しています。
リデュースについては、2018年度でプラスチック使用量として2.2トン削減しました。
施策 項目 対象製品
Reduce トレイの材質変更(プラスチックから紙に変更) すべてのアンプル製剤、バイアル製剤、チューブ製剤
点眼剤容器の厚み変更(薄肉化) すべての点眼剤
PTP包装材料の厚み変更(薄肉化) フロモックス錠
ボトル包装のプラスチック緩衝材の廃止 イルベタン錠など

Reuse

Recycle

プラスチック製容器包装識別表示マークの表示 すべての製品
メカニカルリサイクルPETフィルムの採用 インチュニブ錠
Renewable
バイオマスボトル(植物由来ポリエチレンボトル)の採用 サインバルタカプセル、イルベタン錠、ピレスパ錠

バイオマスボトルの採用

サインバルタカプセル、イルベタン錠、ピレスパ錠の容器にバイオマスボトル(植物由来ポリエチレンボトル)を採用しています。

バイオマスボトルはサトウキビの製糖残渣を原料として製造されるポリエチレンを使った包装容器です。従来の石油由来ポリエチレンボトルからバイオマスボトルに変更することでCO2排出量を削減することができ、化石資源の節約にもつながります(2018年度実績:6トン-CO2削減)。

また本容器は原料の90%以上にサトウキビ由来のポリエチレンを使用しており、日本バイオプラスチック協会が定めるバイオマスプラ識別表示基準に適合しています。(製品にバイオマスプラ・シンボルマークを表示しています)。

バイオマスプラ識別表示制度

バイオマスプラとは、有機資源(植物等)由来物質を、プラスチック構成成分として所定量以上含む製品で、日本バイオプラスチック協会が基準に適合する製品を認証し、シンボルマークの使用を許可する制度です。

メカニカルリサイクルPETフィルムの採用

インチュニブ錠の包装(アルミ袋)にメカニカルリサイクルPETフィルムを採用しています(2019年度より生産開始)。メカニカルリサイクルPETフィルムは回収された使用済みPETボトルを選別、粉砕、洗浄、高温減圧処理して製造される再生PETフィルムです。アルミ袋の最外層の非再生PETフィルムをメカニカルリサイクルPETフィルムに切り替えることにより、製品の品質を保ちながらCO2排出量を削減することができ、化石資源の節約にもつながります。

不法投棄の防止

廃棄物の不法投棄を未然に防止するため、廃棄物の運搬および処理・処分を委託する業者の選定にあたっては、優良認定業者を優先して採用し、それ以外でも許可証をはじめ、処理施設、操業状況、書類の管理状況、緊急訓練の実施状況などについて、委託業者評価シートを用いて確認し、委託の可否を検討しています。委託後は、契約書、許可証、マニフェスト(廃棄物管理伝票)の適正な管理を行い、廃棄物処理業者について年一回以上の現地確認を実施しています。

製品の容器包装の再資源化

「容器包装リサイクル法」に基づき、シオノギが販売した製品の容器包装材の一部は再資源化されています。シオノギでは、品質の維持・向上はもとより容器の材質変更や包装形態の変更によって環境負荷の低減に努めています。
容器包装使用量、再資源化量(2018年度実績)(トン)
  容器包装使用量 再資源化委託量
プラスチック 735  155
483 12
ガラス(無色) 38 8
ガラス(茶色) 8 2
再資源化委託料金:8,755千円

省資源・廃棄物対策

日薬連では、循環型社会形成自主行動計画として「2020年度の産業廃棄物最終処分量を2000年度実績の70%削減する」「2020年度の廃棄物再資源化を55%以上にする」ことを目標としており、シオノギグループでも各事業所の生産状況、対策状況を踏まえ2020年度の数値目標を設定しています。
シオノギグループにおける主な廃棄物は、製造工程で発生する廃油類、排水処理で発生する汚泥、製品容器に利用するプラスチック類などがあります。生産工程の改善や廃液、廃プラスチック、金属の有価物化、廃液の削減などの3Rに取り組んでいます。プラスチック廃棄物については、分別回収を徹底するとともに処理業者における適正処理を確認するとともに、海洋流出防止のために地域で行うゴミ回収にも参加しています。
シオノギでの再資源化率は、有価売却と再資源化量を合わせ、廃棄物等発生量で除したもの、最終処分率は、最終埋立処分量を、廃棄物等発生量で除したものと定義しています。
 廃棄物発生量と生産性(売上高/発生量)(単位:トン)[2014年度]廃棄物発生量:3,509、売上高/廃棄物発生量:78.1[2015年度]廃棄物発生量:3,944、売上高/廃棄物発生量:78.6[2016年度]廃棄物発生量:3,820、売上高/廃棄物発生量:88.7[2017年度]廃棄物発生量:3,486、売上高/廃棄物発生量:98.9[2018年度]廃棄物発生量:3,824、売上高/廃棄物発生量:95.1
廃棄物再資源化量、再資源化率(単位:トン)[2014年度]廃棄物再資源化量:3,129、再資源化率(%):71[2015年度]廃棄物再資源化量:3,436、再資源化率(%):71[2016年度]廃棄物再資源化量:3,929、再資源化率(%):79[2017年度]廃棄物再資源化量:3,263、再資源化率(%):78[2018年度]廃棄物再資源化量:3,900、再資源化率(%):81
廃棄物最終処分量・最終処分率(単位:トン)[2014年度]最終処分量:89、最終処分率(%):2.0[2015年度]最終処分量:123、最終処分率(%):2.5[2016年度]最終処分量:65、最終処分率(%):1.3[2017年度]最終処分量:43、最終処分率(%):1.0[2018年度]最終処分量:38、最終処分率(%):0.8
廃棄物発生量種類別内訳(2018年度実績)廃油:68%、廃プラスチック:7%、汚泥:9%、事業系一般廃棄物:5%、紙くず:3%、塩素系廃溶剤類:3%、その他:5%

資源等の循環的利用

金ケ崎工場の原薬生産工程に使用するジクロロメタン、酢酸エチル、メタノールなどの有機溶媒を社内で回収し再利用することにより、資源の有効利用、廃棄物の抑制に努めています。

グリーン購入

シオノギでは、イントラネットを使用した購買システムで、環境にやさしい商品を検索・識別できるように「グリーン商品マーク」を表示し、事務用品について、エコマークやグリーン購入ネットワークなどの基準に適合した環境配慮型製品の購入を推奨しています。

清掃活動

海洋プラスチックによる環境汚染が世界的課題になっています。陸地で発生したプラスチックごみが、雨や風に流され、河川等を経由して海域に流出することもあることから、各事業所において周辺道路の清掃、不法掲示物の撤去などの地域活動に参加しています。

清掃活動(金ケ崎工場)