自分と、大切な人のために #コロナ早期受診
自分と、大切な人のために #コロナ早期受診

退院してから一つずつ噛みしめた、
「ふつうの毎日」のありがたさ。

感染当時の体験談です。症状には個人差があり、
現在とは症状や重症患者の割合、治療環境などが異なります。

鈴木おさむ

スタートアップファクトリー代表。妻と子ども一人と暮らす52歳。

鈴木おさむさんが新型コロナウイルス感染症に罹患したのは2022年の春のこと。発熱後違和感を抱いているうちに関節と筋肉の痛みが増し、横になったまま動けなくなってしまったといいます。「それはインフルエンザとも違う、今まで経験したことのない感じでした」。入院する時には家族のことを考えたという鈴木さん。この経験を通して、これまで当たり前だと思っていた「ふつうの毎日」がかけがえのないものになったと語ります。

「もしかしたら、家族に迷惑をかけてしまうかも」

検査後「陽性です」と言われたとき、第一に考えたのが「家族に申しわけない」ということ。子どもが小学校に上がるという大事な時期だったというのもありますし、何よりふたりに心配をかけてしまうことがつらかった。陰性だったなら、「違ったよ!」って抱きしめてあげられたのに…と。とにかく、申しわけない気持ちでいっぱいになりました。

明るくふるまう家族に胸が痛んで…

入院をする日は症状を軽く感じていたんです。でも実際、病気は進行している状態で。熱が下がったからといって安心してはいけなかったんですね。

「頑張れ!」「早く治れ〜」「大丈夫だよ」。家族からは毎日メッセージや電話があって、テレビ電話で話したりもしました。でも二人がわざと明るく振るまっているのがわかる。僕も「大丈夫、もうすぐ元気になるから」なんて返したりしたんですけど、家族が明るく励ましてくれるほど、自分の中で申しわけない気持ちが大きくなって…。

僕がいない間も、家族は生活を続けていかなきゃならない。あのとき妻には本当に迷惑をかけたと思うし、ひとりで頑張って家族を支えてくれたことに今も感謝しています。早く安心させてあげたい、早く帰りたい、元気になりたい。入院中はそればかり考えていました。

“当たり前のこと”ができることに感謝

結局、入院は10日以上におよびました。ようやく荷物をまとめて病院を出るときには、面倒を見てくださった医師の先生がた、看護師さん、スタッフの皆さんに心から感謝しました。自分が笑顔で退院できることが、ただただ嬉しかった。

帰宅すると、家族は「お帰り!」と迎えてくれました。あの時の安堵感は忘れられません。その日は子どもと一緒にお風呂に入って、ご飯を食べ、ソファの上で体をくすぐりあって、ベッドで一緒に寝て…戻ってきた日常を一個ずつ噛みしめました。

そうなんです。たとえば朝起きてご飯を食べる。外出先から帰って玄関を開け、家に入る。家族を抱きしめる。…こういうことって、毎日当たり前にやっていることじゃないですか。普段なかなか感謝することはなかったんですけど、この病気になってみて、それがいかに大切なことだったかと深く気付かされました。退院して帰宅できたときに一番感じたのは「当たり前のことができていることへの感謝」です。

いつまでもずっと、家族と笑って過ごすために

最近はコロナについて以前ほど報道されなくなっています。でもやっぱり罹っている人はいます。数年前とはさまざまな環境が変化しているとはいえ、その症状を聞いているとただの風邪とは違う。僕も気づかないうちに病気が進行していたという経験がありますから、絶対に油断しちゃいけないと思います。家族に対してもそう言っています。

体調を崩したとき、可能性の一つとしてコロナというものは常に頭の中にある。それが早くわかった方がいいじゃないですか。何かいつもと違うな、おかしいなと思ったら、まずは病院に行ってほしいと思います。早いに越したことはありません。それが当たり前の暮らしを守ることなんだと僕は思っています。いつまでもずっと、家族と笑って過ごしたいですから。

  • 自分と、大切な人のために。

    退院してから一つずつ噛みしめた、「ふつうの毎日」のありがたさ。

    ストーリーを見る

  • 自分と、大切な人のために。

    自分を守ってこそ、家族の健康も幸せも守れる。みんなで笑顔でいるために。

    ストーリーを見る

新型コロナウイルス感染症についての最新情報(2024〜25年)

トップページに戻る