重要課題
重要な環境課題の特定方法
シオノギでは事業活動について、事業との関連性と社会にとっての重要性を考慮してマテリアリティマップを作成しています。
シオノギグループのEHSへの取り組みについては、地球生態系の持続可能性に対する影響度とステークホルダーへの影響度を考慮してマテリアリティ(重要課題)の抽出を行い、特定しました。
特定にあたっては、社内関係部門とのミーティング、ESG投資機関や社外有識者などのステークホルダーとの対話を通じて課題を抽出し、評価しました。シオノギグループ中央EHS委員会での承認を得て、経営会議および取締役会への報告事項としています。
特定したマテリアリティについては、EHS経営評価意見書をいただいている國部 克彦 氏(神戸大学大学院経営学研究科教授 写真右)および梨岡 英理子 氏(公認会計士・税理士/株式会社環境管理会計研究所 代表取締役 写真左)からご意見をいただいています。

持続可能な社会の実現に貢献するとともに、事業活動を継続、発展していくために、マテリアリティを特定した上で事業活動を進めていくことは非常に重要であり、今回、適切なプロセスに基づいてマテリアリティを特定したことは望ましいことだと感じます。
シオノギにおいて環境面から最重要として特定されている「AMR」、「気候変動」、「水リスク」の3つは、いずれも日本および世界にとって極めて重要なイシューに関わるものであり、特にシオノギに特徴的な「AMR」をマテリアリティとしたことは評価できます。
マテリアリティの特定は優先すべき方針を示すことだけが目的ではなく、具体的な行動に結び付いてこそ意味を成すものであるため、課題解決に向けた取り組みを継続的に推進することが大切です。今後、シオノギがマテリアリティに対応する活動を通じて社会に貢献する価値を創造していくことを強く期待しています。
シオノギでは、社会に価値を提供しステークホルダーの皆様の期待に応えるため、今後マテリアリティに関わる具体的な活動やKPIを明示することで、取り組みをより一層深化させていきたいと考えています。
![[EHSマテリアリティ課題の特定プロセス]Step1 抽出:SDGs、ダボス会議などのグローバルな枠組み、外部評価の主要な項目、業界団体方針などの社外環境変化から課題を抽出/Step2 評価:シオノギの事業へのステークホルダーの関心事、影響度から課題を評価/Step3 特定:地球生態系の持続可能性に対する影響度を評価し、マテリアリティ(重要課題)をマッピング/step4 実行:中央EHS委員会で承認、「シオノギグループEHS行動目標」へ反映して取り組む](/content/dam/shionogi/jp/sustainability/sasu-mane/images/shionogis-material-issues-img-02.png)

重要課題の特定概要
![[重要課題:特定概要]AMR:世界的な課題であり抗生物質の製造企業として対応は必須であり、薬剤耐性菌の発生は、地球生態系への影響は大きい。/気候変動:シオノギのCO2排出量は全産業から見ると比較的少ないが、ステークホルダーからの要請は益々強くなっており、気候変動への取り組みは地球生体系の持続可能性には不可欠である。/水:水資源は、医薬品事業継続のためには重要ファクターであり、地球生体系の持続可能性には不可欠である。/プラスチック:海洋プラスチック問題の一部であり、国際的な問題であるが、シオノギでは製品の容器包装に利用する程度で使用量が少ない。/化学物質、生物多様性、廃棄物:業界の指針・目標、法改正への対応は必須である。](/content/dam/shionogi/jp/sustainability/sasu-mane/images/shionogis-material-issues-img-04.png)
重要課題とバリューチェーン
調達 | 研究・開発 | 製造 | 流通・販売 | 使用・廃棄 | |
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AMR | AMR管理 | AMR管理 | |||
気候変動(省エネ、地球温暖化対策) | 気候変動のリスク評価 | 省エネ | 気候変動のリスク評価 省エネ |
ハイブリッド車の導入 | |
水 | 水リスク評価 | 水リスク評価、節水、排水管理 | 水リスク評価、節水、排水管理 | ||
プラスチック(省資源・廃棄物対策) | グリーン購入 | 環境配慮製品の設計 | 廃棄物の3R | 容器包装再資源化 適正廃棄 |
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化学物質管理 | プロセス安全 ケミカルハザード |
医薬品の環境影響評価 | |||
生物多様性 | 外来種、遺伝子組換え生物の拡散防止 |