3ヵ年の活動

  第1年次 第2年次 第3年次
  2020年4月~2021年3月 2021年4月~2022年3月 2022年4月~2023年3月
主な活動 保健人材・システムの基盤整備 コミュニティ活動の強化・拡充 持続的な地域保健システムの確立
  • ベースライン調査
  • 保健施設の整備(産科棟)
  • 医療従事者の基礎技術研修
  • コミュニティ保健人材への研修
  • アドボカシー・グループの立ち上げ、研修
  • 保健施設の整備(産科棟・臨床検査室等)
  • 水供給施設の整備
  • 保健・栄養リフレッシュ研修
  • コミュニティの保健・栄養活動のモニタリング・指導強化
  • コミュニティの保健・栄養活動のモニタリング・指導体制の強化
  • 活動成果と課題の確認
  • 政府関係者との連携強化

第2年次事業活動の進捗

母子保健サービスの
アクセス向上
コミュニティの
栄養・水衛生行動改善の仕組み整備
保健システム
マネジメントの強化
母子保健サービスの
アクセス向上

保健サービスが
届きにくい

自宅から5km以内に
保健施設がない人
60%越え

巡回診療利用者

(予防接種、栄養状態のモニタリング、駆虫剤・ビタミンA供与)

10,635人

臨床検査室建設

2棟

保健施設でサービスを受けた患者数

(産前検診、専門技能者の介助による出産・保健施設での分娩、予防接種、ビタミンA供与など)

61,726人

母子保健サービスの
アクセス向上

医療従事者の不足
技能の不足

1診療所に
看護師
1,2名のみ

医療従事者・村落保健員・MTMへの研修

母子保健
栄養・衛生
マラリア
家族計画

Mother to Mother (MTM)グループ結成

3地域で33グループ
計444人

コミュニティの
栄養・水衛生行動改善の仕組み整備

安全で清潔な
水へのアクセスが制限

改善された衛生施設
(トイレ)の使用率
5%

水供給施設

貯水タンク 1基

衛生施設建設の研修

16村

コミュニティでの衛生

消毒剤・ハンドソープの提供:64の学校、3診療所、3つのMTMグループ

コミュニティの
栄養・水衛生行動改善の仕組み整備

地域住民の知識不足、
干ばつによる水不足、
農業困難

深刻な栄養不良
貧困率
46.4%

コミュニティの住民に鶏を提供

2,000羽

養鶏指導実施

5歳未満児栄養状態
スクリーニング

1,024人

保健システム
マネジメントの強化

地方政府の
コミットメント不足
(医療予算・連携)

地方政府
医療予算
26%

アドボカシー・グループへの研修
(予算策定)

39人

地方政府・パートナーとの定期会合

2回

対象期間:2021年4月~2022年3月

活動内容

母子保健サービスへのアクセス向上

保健施設の整備(産科棟・臨床検査室等)

~産科棟のオープニングセレモニー開催~

2021年10月13日、ミドイナ診療所、ジャリブニ診療所において、産科棟のオープニングセレモニーが実施されました。
現在、リマ・ラ・ペラ診療所の産科棟の建設、臨床検査室やスタッフ宿舎の建設も進んでおり、必要な機材の提供も行っています。

ミドイナ診療所
ミドイナ診療所
ジャリブニ診療所
ジャリブニ診療所
新しく建設した産科棟で医療サービスを受けるお母さんと子どもたちの様子
新しく建設した産科棟で医療サービスを受けるお母さんと子どもたちの様子
新しく建設した産科棟で 医療サービスを受けるお母さんと子どもたちの様子

医療従事者への教育

サポーティブ・スーパービジョンの実施

サポーティブ・スーパービジョンの実施
準県保健省の担当者および本事業スタッフが各診療所を訪問
  • 施設の管理、サービス提供、医薬品を含む物資の在庫管理
  • 報告・記録用の書類やデータの作成について実施状況確認
 

医薬品の在庫不足、サービス状況の記録が不十分であることが判明。診療所と準県の調達担当者間で連絡をとり、調達を進めるよう指導されました。

データマネジメント研修

データマネジメント研修
各診療所において、母子保健および栄養に関するデータレビュー会合実施
  • データの確認と検証(過去との比較)
 

施設分娩をする世帯の割合や4回の産前検診を受ける母親の割合は改善傾向です。こどもの予防接種完遂率は政府目標と比べてかなり低いです。(目標85%に対して実態は50%)
データレビューによりこういった現状が明らかとなり、保健サービスをより多くの住民に利用してもらえるように話し合う機会となりました。

コミュニティ保健人材への教育

村落保健員
 
村落保健員への研修
村落保健員への研修

 

 

  • 保健省職員による活動状況のモニタリング、課題の議論
  • 月次会議実施
 

例年より降水量が少ないことから農産物の生産への影響を懸念。
村落保健員が抱える課題を共有(保健員間の知識ギャップ、距離が遠い世帯への訪問ができないこと、トイレ建設の普及が進まないことなど)

Mother to Mother グループ
 
Mother to Mother(MTM) グループ会議の様子
Mother to Mother(MTM) グループ会議の様子

 

 

  • 母子保健や栄養に関する研修を実施
  • 月次会議実施
  • 母親たちの間で情報共有(コミュニティ内の衛生施設の建設状況や家庭菜園の実施状況など)

栄養・水衛生行動改善の仕組み整備

コミュニティでの栄養改善のための取り組みを強化

県職員、保健関係スタッフに栄養改善研修を実施。受講者を中心に Community Mother Support Group(CMSG)を結成。村落保健員。Mother to Mother グループ。コミュニティリーダー。MTMグループリーダー(60名)に対してコミュニティ栄養改善研修実施。MTMグループの母親全員に、研修を受けたメンバーが中心となり研修内容(母子保健や栄養、食料確保、水衛生活動)を共有。
写真上:コミュニティへの栄養改善研修、写真下:家庭菜園
干ばつに強い作物の導入により、雨が少ない期間にも 野菜を収穫できる変化が見え始めています
写真上:コミュニティへの栄養改善研修、写真下:家庭菜園
子どもの栄養スクリーニング
栄養不良の子どもたちへ栄養改善プログラムを実施しました
子どもの栄養スクリーニング

水供給施設の整備・コミュニティへの衛生教育

ミドイナ診療所の給水タンク
水供給設備が整備されることにより、安全で清潔な水にアクセスできるようになります
ミドイナ診療所の給水タンク
衛生施設(トイレ)の建設を促すトリガリング研修
(Community Led Total Sanitation:CLTS)
衛生施設(トイレ)の建設を促すトリガリング研修(Community Led Total Sanitation:CLTS)

保健システムの強化

アドボカシー・グループと県職員との面談
県職員へ既存の保健サービスの改善点などについて 意見を伝える機会となっています
アドボカシー・グループと県職員との面談

事業地関係者・受益者の声

ジェイコブ・ムワンギ氏(ガンゼ準県の医療検査コーディネーター)

 

Mother to Mother プロジェクトが開始される前、ガンゼ準県には臨床検査室が3カ所しかなく、検査技師も5人しかいませんでした。施設の機材や備品も限られており、このような体制で地域のすべての妊婦の産前検診を行うことには大きな課題がありました。現在、私はMother to Mother プロジェクトの支援を受け、リマラペラ及びジャリブニの診療所を月に1度訪問しており、これにより合計453人の地域の母親に医療サービスを提供することができるようになりました。

また、事業から顕微鏡やその他の検査機器の提供を受け、より高度な医療サービスを提供できるようになりました。ご支援にとても感謝しています。

人物写真
産前検診を行う様子
産前検診を行う様子
事業から提供を受けた機材を使用して検査を行う様子
事業から提供を受けた機材を使用して検査を行う様子

活動サマリー