研究技術職(化学)
職種:研究技術職_バイオ合成
入社:2017年度新卒
出身:農学研究科 共生バイオサイエンス専攻
仕事内容
『微生物を用いた「モノづくり」で創薬に貢献する』
数万株の微生物ライブラリや組換え酵素を用いた生体触媒反応によって、化学合成反応では合成困難な水酸化体等の各種誘導体を合成し、医薬品候補化合物の代謝物合成やSAR (Structure-activity relationship)の推進に貢献しています。
薬は体の中で様々な酵素によって代謝され、形を変えていきます。このように生成される代謝物の中には副作用に繋がるものもあり、それらを評価することは医薬品の安全性の観点からも非常に重要です。また、化学合成困難な化合物を合成することで構造の多様化に繋がり、より活性や物性に優れ、差別化された化合物の創出が期待されます。
やりがい/うれしかったエピソード
『やるべきこと、捨てるべきことを選択し、最大限の価値を創造する』
限られた時間の中で求められる成果を達成するために、新しい技術・手法にチャレンジする積極性と次の一手となる選択肢の準備を大切にしています。例えば、生体内で生成される構造未知の化合物の合成を担当したことがありました。目的化合物が含まれる生体試料の分析のみでは構造同定が難しく、構造同定のための標準品が必要でした。そこで、目的化合物の前駆体を想定し、前駆体を生成する微生物をスクリーニングすることで、目的化合物を生成する微生物を見出すことができました。しかし、その生成量は極微量でした。そこで、徹底的な情報収集と入社以来習得してきた技術を基に、複線的に検討を進めることで、スケジュールを短縮し、微量成分の単離と構造同定を実現しました。達成感を得ると共に自身の成長を実感することができた瞬間でした。
入社した理由
『専門性を活かし、挑戦できる環境を備えた会社』
大学時代は微生物に関する研究をしていました。就職活動をするにあたり、自身の専門を活かした研究がしたいと考えていたため、製薬企業だけでなく広い業種を受けていました。しかし、選考が進むにつれて、医薬品の研究開発に関わることの社会への貢献度の大きさを感じることができました。STARは、SHIONOGIの研究を支える高い専門性と技術を持った集団である一方、まだ歴史の浅い会社なので、社員ひとりひとりが活躍できる環境があるのではと考え、入社を決めました。実際に入社してみて、若手社員、ベテラン社員のどちらも自分たちが会社を変革していくという意識が高いと感じます。また、やりたいことを提案できる風土もあり、専門性を活かしつつも新たなことへの挑戦を後押ししてくれる会社だと思っています。
私のとある1日
7:00起床
8:30出社・メールチェック
メールチェックとスケジュール確認を行い、その日にやるべきことを把握します。
チームで実験をすることが多いため、担当メンバーと段取りをチェックします。
9:00 実験の仕込み
実験機器を立ち上げ、実験に必要な培地を作製します。多くの試薬を取り扱うので、ミスなく正確な作業が求められます。
11:30 昼食・休憩
社内食堂で昼食。グループの仲間との良いコミュニケーションの場になっています。
12:30 微生物培養
午前中に作製した培地を使って、微生物を植菌し、培養スタート。
コンタミネーションが起きないように無菌操作が求められます。
15:00 実験記録・資料作成など
当日の実験記録を作成します。関係者と情報共有しながら、会議に向けた資料作りも進めていきます。
17:30 退社
翌日の業務計画を確認して退社。
退社後は家族との時間を楽しみつつ、最近始めた英会話にも励んでいます。