研究技術職(薬理評価)
職種:研究技術職_薬理評価
入社:2019年度新卒
出身:農学研究科 応用生命化学専攻
仕事内容
『感染症領域における新規 in vitro / in vivo 評価系構築』
私は感染症領域の in vitro / in vivo 薬効評価を担当しています。治療薬候補となる化合物を時には病原菌そのもの、時には動物を使って化合物にどれくらいの殺菌力や薬効があるのかを評価しています。決まったプロトコルに沿って正確に試験を実施するだけではなく、塩野義製薬の研究員とディスカッションしながら評価対象に合わせて反応条件や使用するツールを工夫して評価系をコーディネートすることもあります。その時は、現場の目線を最も知る立場としての意見を大切にしています。
やりがい/うれしかったエピソード
『自身の仕事がどう活きたのかを直接知ることができる』
入社してから一番印象的だった仕事は、停滞していた研究テーマを自分の提案を発端に進捗させることができたことです。その時は病原菌を標識する化合物を評価する試験を担当していたのですが、類似した外部情報もほとんどなく、一から評価系を構築する必要がありました。なかなか評価に適した系にならず苦戦が続いていましたが、先輩社員とディスカッションしている際に、ふと、方法が悪いのではなく解析方法でつまずいている可能性に気づき、新たな解析方法を試すことを思いつきました。当時、度重なる失敗で自信をなくしていましたが、「その視点でもう一度解析してみよう!」という先輩社員の後押しを受け、新しい解析法を裏付けるのに必要な条件を整えて再試験したところ、理論通りの結果が得られ、再現性の高い評価系を構築することができました。その後、構築した評価系を用いて化合物の特性を明らかにすることができ、塩野義製薬の研究員から直接「あのデータの見方はよかった。おかげで化合物の評価が進みました、ありがとう!」と言われたことが嬉しくて印象に残っています。課題解決に向けた提案に必要な研究背景を知ることができたり、自分の提案を臆せず通せるような塩野義製薬とのコミュニケーションの取りやすさは、グループ会社ならではだと思います。
入社した理由
『関西で技術を突きつめたプロになれる』
社名からも分かるように、技術のプロ志向がある会社だと感じたためです。就職活動では実験ができて、専門性の高い技術を身につけられる仕事を探していました。現場で実際に手を動かす業務がメインであることに加え、経験豊富で高い技術力を持つ社員からの技術伝承に力を入れていると会社説明会で聞き、この会社には「その道のプロ」になれる環境があると感じました。入社後は、自身が納得するまで技術習得に時間を割かせてもらえる環境に恵まれ、ベテラン社員をはじめ先輩社員からたくさんのことを学んでいます。また、製薬企業の研究所が関東に集中する中で、本拠地が大阪であることも関西出身者としては魅力に感じました。
私のとある1日
7:30 起床
9:30 出社・メールチェック
実験計画を立てフレックス勤務制度を活用し、電車の混雑を避けてゆっくり出社します。
出社したらまずメールと当日の実験の流れを確認します。
10:00 投薬
動物への投薬は午前中に実施することが多いです。
In vivo 実験は複数人で行うことも多いので、必ずどう分担するかをお互いに確認してから作業に取りかかります。
12:00 試験準備
続いて in vitro 試験の準備を実施します。
必要な分注機器の起動や試薬の調製をして、午後からスムーズに試験を開始できる動ける準備をします。
12:30 昼食・休憩
グループのメンバーとお昼ご飯へ。
メニューが豊富で毎日何を食べようか迷ってしまい、ショーケースの前をうろうろしてしまいます…。
ホカホカの鉄板メニューといなり寿司がオススメです。
13:30 実験
午前中に準備した in vitro 試験を進めていきます。
ただ手を動かすだけにならないように気を付けていて、実験しながら気になったことはなんでもメモしていきます。
16:00 解析
得られた試験結果はデスクで解析し、先輩社員とディスカッションしながら次の試験計画も行います。
17:30 翌日の準備、メール対応
翌日の実験スケジュールを確認し、前日から試験準備が必要なものがあれば用意しておきます。
実験している間に溜まったメールに返信します。
18:00 退社
最寄り駅までのシャトルバスもありますが、医薬研究センターから駅まで歩くといい運動になります。
梅田が近いので帰りに立ち寄って、買い物や友人と食事することもあります。