研究技術職(動態・安全性評価)
職種:研究技術職_動態・安全性評価
入社:2016年度新卒
出身:総合生命科学科 動物生命医科学科
仕事内容
『薬物動態・安全性の in vivo 評価』
私のグループでは新薬候補化合物の探索段階から承認されるまで、様々なステージにおける薬物動態及び安全性の in vivo 評価用のデータを取得しています。その中でも私は、げっ歯類を用いて詳細な薬物動態データを得る試験を主に担当しています。投与した化合物の生体内の濃度変化を測定するために血液や臓器を採取することが多いのですが、それに加え、投与する化合物の状態や投与後の動物の状態も注意深く観察しています。これらは実験者しか取得できないデータの一つであることを強く意識して実施しています。また、薬物動態・安全性のデータはあらゆる疾患領域の化合物の評価に必要とされるので、様々な薬の種の成長に関わることが出来る点にもやり甲斐、面白みを感じています。今年度からは新たな試験をグループ内で実施するようになったため、目下スキル習得に向けて練習に励んでいます。

やりがい/うれしかったエピソード
『異動先でも担当者を任され、能力を発揮できた時』
6年務めた部署を離れ、昨年度は別の部署に異動し、業務に従事しました。感染症領域の同じく in vivo 評価をメインとするグループだったのですが、ウイルスを扱うため、細胞の取り扱いを始めとした in vitro スキルも求められました。加えて、これまで培ってきた動態や安全性分野と異なる、ウイルスや薬理の知識、考え方も必要でした。初めは右も左も分からないような状態でしたが、トレーナーや周りのメンバーの助けを受け、数カ月後には前の部署で培ったスキルを活かし、in vivo 評価試験担当者を任せてもらえるようになりました。担当者になった後もスキル習得やメンバーへの技術展開、得られたデータから一つでも多くのことを読み取って塩野義製薬の研究者と議論できるよう努力を重ね、論文投稿用のデータ創出や、臨床開発に進むことに貢献することができた喜びは記憶に新しいです。1年ちょっとの期間でしたが、非常に楽しく、充実した時間となりました。SHIONOGIの主力とも言える感染症領域で活躍できたことは、近年最もやりがいを感じた経験となりました。さらに、薬理の立場で関わったことにより、薬物動態・安全性と合わせた複合的な視点で試験データと向き合うことが出来るようになった自分の成長に喜びを感じています。
入社した理由
『やりたいことを納得できる環境でやれると感じたから』
人生の長い時間を預けることになる場所だからこそ、「好き」や「納得」が結びつく選択を大切にしたいと考えました。就職活動の際、私は「動物を扱う仕事」そして「社風」をポイントとして企業を探しており、その中で、STARは両方の条件を満たす企業でした。特に「社風」に関しては、合同説明会の頃から説明に訪れていた方の雰囲気がとても良く、また、その後開催された交流会でも話を聞いたベテラン・若手社員様々な方と話しやすい雰囲気を感じました。入社後、その時のことを覚えて下さった方がいて、改めて入って良かったなと素直に思うことが出来ました。話しやすい雰囲気という印象も変わらず、動物を扱うため、チームで実験を実施することが多いグループですが、縦・横の風通しが良く、トラブルが起きても自然にフォローし合える職場だと思います。
私のとある1日
5:30 起床
7:30 出社・検体調製
投与後8時間の試料採取がある日は大体これくらいに出社します。
簡単にメールチェックを済ませたあとは試験計画書を見ながら投与する検体を調製します。
8:00 体重測定・個体選別
飼育室の点灯時間に合わせて飼育室内の作業を開始します。
動物を一匹ずつ体重測定し、投与液量を計算します。
8:30 投与・実験開始
体重測定や投与準備をしているとこれくらいの時間になります。
投与後、動物に異変が認められたり、気になる点がある場合は速やかに上司や塩野義製薬の研究者に報告しています。
投与や試料採取を実施し、一段落するまでは飼育室に入りっぱなしで実験します。
11:30 昼食・休憩
昼食はグループのみんなで食べに行くことが多いです。
12:30 試料採取
食堂から戻り、休憩したら午後一番の試料採取の時間です。
臓器中薬物濃度測定用試料が必要な時は、それも次のサンプリング時間までに実施します。
15:00 デスクワークやミーティング・技術習得
メールチェックやミーティング、次の会議用の資料作りや新規評価系構築の情報収集等は試料採取時間の合間を縫って実施します。
月にいくつもの試験を実施するので、次回の試験の準備や前回の試験結果の確認もします。
新たなスキルや新規評価系の確立のための練習も午後にすることが多いです。
16:30 試料採取・片付け・実験室点検
投与後8時間の試料採取がある時はこれくらいの時間になります。
終わったら、片付けをし、採取した試料を出検、実験室を点検して終了です。
飼育室を退出する際は、ケージの閉め忘れがないか、ケージ内の匹数は合っているかなど念入りに確認しています。
17:30 退社
デスクに戻ったら一通りのメールチェックをし、明日の予定を確認し、退社します。
帰宅後はゲームをしたり、漫画を読んだり、趣味の時間に充てることが多いです。
計画的にフレックス勤務制度を利用して翌日遅めの出社にすることもあります。