子宮付属器炎(卵管炎・卵巣炎)
卵管と卵巣を合わせて子宮付属器と呼び、これらに起こる炎症を子宮付属器炎といいます。
卵管炎は子宮内膜炎や卵管周囲炎を併発することが多いです。
症状
下腹部痛、おりものの異常、発熱などが主な症状で、内診時に子宮付属器周囲の圧痛が認められます。
気分不快や嘔吐を伴うこともあります。
放置すると、感染により引き起こされた卵管障害が卵管妊娠や卵管性不妊の原因となったり、卵管周囲炎による癒着で卵管を塞ぎ、膿(うみ)がたまって卵管留水腫(らんかんりゅうすいしゅ)や卵管留膿腫(らんかんりゅうのうしゅ)になることもあります。
病原体
クラミジア、淋菌(りんきん)、大腸菌、ブドウ球菌、レンサ球菌など。
検 査
血液検査、子宮頸管の分泌物の検査、MRI、CTなどの画像検査など。
治 療
原因菌に合った抗菌薬を使用します。
感染経路
性行為が多いですが、子宮内避妊具などによって細菌感染するケースもあります。
・法研:六訂版 家庭医学大全科
・金原出版:産婦人科感染症マニュアル
などを参考にして作成