新型コロナウイルス感染症
インフルエンザやかぜに似た症状のほか、嗅覚・味覚障害などさまざまな症状が
あらわれるウイルス感染症です。
世界中で流行(パンデミック)を引き起こしています。
症状
- インフルエンザやかぜに似た症状から始まり、発熱、咳、のどの痛み、鼻水、
鼻づまり、頭痛、体のだるさ、下痢などがみられます。 - インフルエンザやかぜと比較して、においや味がわからなくなること(嗅覚障害・味覚障害)が多いです。
- こどもでは感染しても症状は軽い、もしくは症状が出ない(不顕性感染)ことが多く、こどもから高齢者に感染が広がることが問題となっています。
- 高齢者や基礎疾患(慢性呼吸器疾患、糖尿病、心臓病など)のある人では、
肺炎が重症化することが多いです。 - 重症例では、1週間以上、発熱や咳などが続き、息切れなど肺炎に関連した
症状を認め、その後、呼吸不全が進行し、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、
敗血症などを合併することがあります。
また、重症例では、肺炎後の進行が早く、状態が急激に悪化することが多いです。
感染経路
- 主な感染経路は飛沫感染ですが、接触感染することもあります。
- 感染者の咳やくしゃみ、会話などで出た飛沫を直接吸い込んだり、飛沫が
付着した手で目、鼻、口をさわると感染します。 - エアロゾル(飛沫より更に小さな水分を含んだ状態の粒子)を介する感染については厳密な定義はありませんが、感染者から近い距離でのエアロゾル吸入による感染を
示唆する報告があります。 - 一般的に感染者から1m以内の近い距離で感染しますが、エアロゾルは空気中に
とどまることができることから、密閉された空間においては1mを超えて感染が
拡大するリスクがあります。 - 換気が不十分であったり、混雑した室内では、咳やくしゃみなどがなくても
感染すると考えられています。 - 発症の2日前から発症後7~10日の間、他の人に感染させる可能性があると
されています。 - 特に発症の直前・直後でウイルス排出量が高くなるため、無症状病原体保有者
(症状はないが検査が陽性だった者)からも、感染する可能性があります。
予防
- 新型コロナワクチンの接種が有効な予防手段です。
- 3密(密集、密接、密閉)を避けましょう。
- 他の人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)あけましょう。
- 多人数での食事は避けましょう。
- 窓やドアを開け、こまめに換気を行いましょう。
- マスクをつけましょう。
- 飛沫にふれた手を洗わずに、目、鼻、口などをさわらないよう注意しましょう。
- 流水と石けんを使って丁寧に手洗いを行いましょう。
流水による手洗いができない場合には、手指消毒用アルコールなどを利用
しましょう。 - 食器・手すり・ドアノブなど身近な物の消毒には、アルコールよりも、約80度の
熱水、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)、及び洗剤(界面活性剤)が有効です。
掲載している情報は、2022年5月時点のものです。最新の情報や詳しい情報は、下記のサイトをご覧ください。
厚生労働省:
新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
外部サイトへ
厚生労働省:
健康や医療相談の情報
外部サイトへ
厚生労働省:
新型コロナワクチンについて
外部サイトへ
治療
- 新型コロナウイルスに対する治療薬(抗ウイルス薬、中和抗体薬、免疫抑制・
調節薬など)の投与が行われます。 - 症状を和らげる対症療法が行われます。
病原体
- 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
- 新型コロナウイルスは、プラスチックやステンレスの表面では3日程度、
段ボールの表面では1日程度生存します。
潜伏期間
- 5日程度(1~14日)
- 文献
- 厚生労働省: 介護現場における感染対策の手引き 第2版. 2021年3月.
- 厚生労働省: 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け).
- 厚生労働省: 新型コロナウイルス感染症診療の手引き(第7.2版).
- 国立感染症研究所: コロナウイルスとは.
- などを参考にして作成