伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)
: とびひ

水ぶくれ、びらん、かさぶたが全身にあらわれる細菌感染症で、こどもがかかることが多いです。
夏に流行することが多いですが、他の季節にもみられます。

症状

  • 水ぶくれ、びらん(ジュクジュクとただれた状態)、かさぶたが、鼻周り、
    胴体、手足などの全身にあらわれます。
  • 患部をひっかくことで、数日から10日後に、隣接する皮膚や離れた皮膚に
    病変が広がります。

感染経路

  • 接触感染
  • 水ぶくれ、びらん、かさぶたなどからにじみ出てくる体液に原因菌が含まれています。
  • 患部をひっかくことで、 湿疹や虫刺され部位などの小さな傷を介して感染
    します。
  • 集団感染を起こすことがあります。

予防

  • 1日1回以上は全身をシャワーでよく洗って、皮膚を清潔に保ちましょう。
  • こまめな手洗いなどの一般的な予防法を実施することが大切です。
    患部を洗う際には、石けんは泡立てて、そっと洗い、よくすすぎましょう。
  • 爪は短く切りましょう。
  • 虫刺されやアトピー性皮膚炎のひっかいた部位などに菌が付着しやすいので、それらの治療を早期に行いましょう。
  • タオルや寝具は共用せず、別々にしましょう。

治療

  • 病変が広がると外用薬、さらに状態が悪化した場合には、内服や点滴による
    抗菌薬の投与が行われることがあります。
  • 浸出液(傷口からにじみ出てくる体液)がしみ出ないように病変部をガーゼ
    などで覆いましょう。

病原体

  • 原因菌は黄色ブドウ球菌の場合が多いですが、溶血性レンサ球菌の場合も
    あります。
  • 黄色ブドウ球菌は耐性菌(MRSA)が増加しています。

潜伏期間

2~10日(長期の場合もある)

文献
厚生労働省: 保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版).
などを参考にして作成

関連リンク

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