知っておきたい!高齢者の感染症新型コロナウイルス感染症
症状の原因が、感染症ではない可能性も十分あります。
自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。
また、高齢者は目立った症状がでにくいことがあり、見た目には軽症にみえても深刻な状態に進行している場合もあります。
「普段の反応と違う」、「笑顔がみられない」、「なんだか元気がない」などの日常のなかの変化を見逃さず、早く気づくことが大切です。
新型
コロナウイルス
感染症
インフルエンザや感冒(カゼ)に似た症状がみられる呼吸器感染症で、高齢者や基礎疾患のある方では重症化しやすいことが知られています。
症状
- 初期症状はインフルエンザや感冒(カゼ)に似ています。
- 発熱、呼吸器症状(咳、のどの痛み、鼻水、鼻づまり)、頭痛、倦怠感などがみられることが多いです。
- 嗅覚症状・味覚症状を感じる方も多いです。
- 高齢者では、必ずしも症状が典型的でないこともあります。
-
PCR検査は陽性でも無症状で経過 する人もいます。
感染経路など
感染経路
- 飛沫感染が多いと考えられますが、ウイルスがついた手指で口、鼻や眼の粘膜にふれることで起こる接触感染もあります。
- 換気の悪い環境では、咳やくしゃみなどがなくても感染すると考えられています。
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症状のある人からの感染が主体ですが、無症状の人からの感染もあります。
感染予防のため、飛沫をあびないよう注意しましょう。 -
血液、尿、便から感染性のある新型コロナウイルスを検出することもあります。
感染予防のため、トイレの後は、手洗いや手指消毒用アルコールでの消毒などを
行ってください。
(新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者や新型コロナウイルス感染症の患者、濃厚接触者が使用した後のトイレが、急性の下痢症状などで汚れた場合には、市販されている家庭用漂白剤等の次亜塩素酸ナトリウム1,000ppm[1,000mg/L]やアルコール[70%]等による清拭をすることが推奨されています。)
病原体
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
潜伏期間
1~14日
ただし、オミクロン株は潜伏期が2~3日との報告があります。
予防と治療
予 防
予防対策には、1.
病原体(感染源)をとり除く、2.
感染経路を断つ、3.
免疫力を高めるという3つの柱があります。
具体的な方法は、下記のとおりです。
- 栄養バランスのよい食事、適度な運動、よい睡眠を心がけ、免疫力を高めましょう。
-
目、鼻、口に触る前には特にしっかりと手を洗いましょう。
(石けんと流水で、または手指消毒用アルコールの使用) - 3つの密(密閉、密集、密接)を避けましょう。
- ソーシャルディスタンスを保ちましょう。
- 窓やドアを開けて、こまめに換気をしましょう。
- 身のまわりを清潔にしましょう。(食器、手すり、ドアノブなどの消毒)
- 新型コロナウイルスワクチンの接種を検討しましょう。
- マスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりましたが、高齢者など重症化リスクの高い方の感染を防ぐために配慮しましょう。
治 療
-
基本は対症療法。
新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認された薬剤もあります。
厚生労働省:介護現場における感染対策の手引き 第2版. P79-91,2021年3月.
厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)などを参考にして作成
掲載している情報は、2023年2月現在のものです。最新の情報や詳しい情報は、下記のサイトをご覧ください。