知っておきたい!高齢者の感染症尿路感染症
注 意
症状の原因が、感染症ではない可能性も十分あります。
自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。
また、高齢者は目立った症状がでにくいことがあり、見た目には軽症にみえても深刻な状態に進行している場合もあります。
「普段の反応と違う」、「笑顔がみられない」、「なんだか元気がない」などの日常のなかの変化を見逃さず、早く気づくことが大切です。
尿路感染症
細菌が尿路の出口から侵入し、尿道、膀胱、尿管、腎臓など尿の通り道に細菌が住み着き、増殖して炎症が起きる感染症です。
感染する場所によって、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎に分けられます。
症状
- 尿道炎
- 尿をするときに痛みを感じ、膿(うみ)がでます。
- 膀胱炎
-
尿をするときに尿道や膀胱に痛みを感じる(排尿痛)、尿をした後も尿が膀胱に残っている感じがする(残尿感)、トイレが近い(頻尿)、尿が濁るといった症状があります。
発熱はありません。
炎症が非常に強い場合には、尿に血が混じることもあります。
- 腎盂腎炎
- 背中の痛み、発熱、悪寒、吐き気・嘔吐などがあります。炎症が強いと尿に血が混じることもあります。
予防と治療
予 防
- 尿と一緒に菌を外に出すよう、日ごろからこまめに水分を取りましょう。
- 菌が住み着かないように、日ごろから尿意をがまんしないようにしましょう。
治 療
- 抗菌薬など
- 症状が改善し、途中で薬を止めてしまうと細菌が生き残ってしまい、再発する可能性があるので、薬の内服期間は医師や薬剤師の指示に従いましょう。
厚生労働省:介護現場における感染対策の手引き 第2版. P152, 2021年3月.
などを参考にして作成