知っておきたい!高齢者の感染症肺炎(肺炎球菌など)
注 意
症状の原因が、感染症ではない可能性も十分あります。
自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。
また、高齢者は目立った症状がでにくいことがあり、見た目には軽症にみえても深刻な状態に進行している場合もあります。
「普段の反応と違う」、「笑顔がみられない」、「なんだか元気がない」などの日常のなかの変化を見逃さず、早く気づくことが大切です。
肺炎
(肺炎球菌など)
肺炎を起こす病原体には、肺炎球菌、インフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは別物です)などがあります。肺炎球菌は、高齢者の肺炎の主要な原因菌といわれています。
症状
- 咳、たん(黄~緑色を帯びた膿性たん)、のどがごろごろする、悪寒、発熱(高熱)、呼吸困難、胸痛など。
- 高齢者の肺炎では、発熱を伴わない、咳が出ない、たんが出ないこともあります。
- 微熱があり、何となく元気がないというだけで肺炎であることもあります。
- 進行が早いことも高齢者の肺炎の特徴です。
感染経路など
感染経路
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肺炎球菌の主な感染経路は、飛沫感染です。
肺炎球菌は、主に、子どもがもっていますが、咳やくしゃみで広がり、抵抗力の低下した高齢者に感染した場合には、肺炎を起こし、肺炎球菌感染症は重症化しやすいことがわかっています。 -
インフルエンザ菌の主な感染経路は、飛沫感染と接触感染です。
(インフルエンザウイルスの感染経路などについては、インフルエンザのページをご覧ください)
病原体
肺炎球菌、インフルエンザ菌、新型コロナウイルスなど(新型コロナウイルスについては、新型コロナウイルス感染症のページをご覧ください)
予防と治療
予 防
- 肺炎球菌感染症:肺炎球菌ワクチン
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インフルエンザ:インフルエンザワクチン
(インフルエンザにかかった後に肺炎を起こさないため) - 目、鼻、口に触る前に、正しい手順で手洗いすることが重要です。
- 高齢者の肺炎は進行が早いことがありますので、いつもと様子が違うようなときには、肺炎も疑って早期に受診することが、重症化を予防することにつながります。
治 療
- 病原菌に合った抗菌薬など
厚生労働省: 高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版. P64, 2019年3月.
などを参考にして作成