知っておきたい!こどもの感染症りんご病(伝染性紅斑)

りんご病(伝染性紅斑)
特徴

症状
感染後5~10 日に、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛等の軽微な症状がみられる。
その後、両側頬部に孤立性淡紅色斑丘しんが現れ、3~4日のうちに融合して蝶翼状の紅斑となる。
四肢の発しんは、網目状、レース様または大理石紋様と称される。発しんは1~2週間続く。
顕性感染率は小児期には80~90%だが、成人では40%程度に低下するため、感染に気付かれない場合がある。
合併症
心筋炎、急性脳炎・脳症、先天性溶血性疾患(遺伝性球状赤血球症等)での無形成発作(重症の貧血発作に伴い、血小板、白血球等も一緒に減少する)等の重篤な合併症を伴うことがある。

りんご病(伝染性紅斑)
治療・予防

治療
特異的な治療はない
予防
ワクチンは開発されていない。
飛沫感染により感染するため、咳エチケットや手洗いの励行等、一般的な予防法を実施することが大切である。
発しんが出現する前の時期が、最も感染力が強く、発しんが出現する時期には抗体が産生されており、感染の危険性はなくなるため、発症者の隔離等のみにより感染拡大を防止することは困難である。
特に妊婦への感染を防止することが重要である。
  • 妊婦の半数以上は免疫を持たないため、感染する危険性がある。
  • 母体が妊娠中(特に胎児造血が盛んな妊娠前半期に多い)に感染すると、ウイルスは胎盤を経て胎児に感染する。
    胎児に感染した場合には、約10%が流産や死産となり、約20%が重症の貧血状態となり、全身に浮腫をきたす胎児水腫になる。

りんご病(伝染性紅斑)
感染経路等

感染経路
飛沫感染
病原体
ヒトパルボウイルスB19
潜伏期間
4~14日
登園・登校の目安
全身状態が良いこと

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