知っておきたい!こどもの感染症とびひ(伝染性膿痂しん)

とびひ(伝染性膿痂しん)
特徴

症状
水ほう(水ぶくれ)やびらん、かさぶたが、鼻周囲、体幹、四肢等の全身にみられる。
経過
患部を引っかくことで、数日から10日後に、隣接する皮膚や離れた皮膚に新たに病変が生じる。

とびひ(伝染性膿痂しん)
治療・予防

治療
皮膚を清潔にすることが大事である。
1日1回以上は全身をシャワーでよく洗浄して、患部も含めた皮膚の清潔を保つ。
患部を洗浄する際には、石けんは泡立てて、そっと洗い、よくすすぐ。
爪は短く切る。
虫刺されやアトピー性皮膚炎の引っかいた部位等に菌が付着しやすいので、それらの治療を早期に行い、皮膚バリア機能を改善する。
病巣が広がっている場合には外用薬、更に状態が悪化した場合には内服や点滴による抗菌薬投与が必要となることがある。
予防
手を介して感染することもあるため、日常的に手洗いの励行等の一般的な予防法を実施することが重要である。

とびひ(伝染性膿痂しん)
感染経路等

感染経路
接触感染
患部をひっかいたり、かきむしったりした後で、小さな傷(湿しんや虫刺され部位等)にふれることで感染する。
集団感染を起こすこともある。
病原体
原因菌は黄色ブドウ球菌の場合が多いが、溶血性レンサ球菌の場合もある。
前者については耐性菌(MRSA)が増加(10~50%)している。
潜伏期間
2~10日(長期の場合もある)
登園・登校の目安
病変部を外用薬で処置し、浸出液がしみ出ないようにガーゼ等で覆ってあれば、登園・登校が可能。
プールでの水遊びや水泳は治癒するまでやめておく。
(プールの水を介しては感染しないが、患部をかくことで病変が悪化したり、他の人とふれたりすることがあるため)

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