知っておきたい!こどもの感染症アタマジラミ症
アタマジラミ症
特徴
- 症状
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アタマジラミの卵は頭髪の根元近くにあり、毛に固く付着して白くみえる。
フケのようにも見えるが、卵の場合は指でつまんでも容易には動かない。
成虫は頭髪の根元近くで活動している。
- 経過
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雌雄の成虫および幼虫が1日2回以上頭皮から吸血する。
毎日の吸血によって3~4週間後に頭皮にかゆみがでてくる。
引っかくことによって二次感染が起きる場合がある。
アタマジラミ症
治療・予防
- 治療
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フェノトリン(スミスリン®)シャンプーまたはフェノトリンパウダー(市販薬)。
日本ではフェノトリン以外にアタマジラミ症に効果のある薬はないが、ほとんどのシラミがフェノトリン抵抗性(耐性)になっている地域もある。
毎日シャンプーを行い、目の細かいクシで丁寧に頭髪の根元からすき、シラミや卵を取り除く。
卵はクシをこまめに使うことで取り除くことが可能である。
頭髪を短くしたりする必要はない。
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感染したこども同士が互いに感染させる、いわゆるピンポン感染を繰り返すおそれがあるため、周囲の感染者を一斉に治療することが感染防止対策としてとられている。
- 予防
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こどもの頭と頭を接しないよう、布団を離したり、頭を交互にしたりするなど工夫する。
プールでは水泳帽、クシ、タオル、ロッカーを共用しないようにする。
地域での流行状況を常に把握しておくことが重要である。
アタマジラミ症
感染経路等
- 感染経路
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頭髪に直接接触したり、体や頭を寄せ合うことで感染する。
また、寝具、タオル、マフラー、帽子、水泳帽、クシ、ブラシ、ヘアゴム、体育マット、ロッカー等の共用により感染することがある。
この他にも、集団での就寝・添い寝、混雑したバス・電車、スイミングスクール等の習い事、銭湯等の公共施設等でも感染することがある。
- 病原体
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アタマジラミ
(2~4mmの少し透けた灰色の細長い3対の足をもつ。約4週間生きている。卵は0.5mm程度の乳白色。卵は約7日でふ化)
- 潜伏期間
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10~30日
卵は約7日でふ化
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