コンプライアンス推進の取り組み

コンプライアンス委員会では、年4回コンプライアンスに関する事項について報告・協議するとともに、経営会議および年2回の取締役会への報告を実施しています。また、全組織長がコンプライアンス推進者とともに、各組織に応じたコンプライアンス・リスク・マネジメント(CRM)実施計画書を立案し、コンプライアンスの計画(Plan)・実施(Do)・評価(Check)・改善行動(Action)サイクルを回しています。これらの活動により、コンプライアンスの周知徹底を図っています。

コンプライアンスの問題点の把握とその改善への取り組みとして、グループの役員および従業員を対象としたコンプライアンス意識調査を定期的に実施しており、コンプライアンスの理解度・浸透度を把握するとともに上記CRMにも反映させ、組織風土を含めた課題解決を図っています。

また、SHIONOGIは、コンプライアンス責任者・推進者を対象としたコンプライアンス研修会を定期的に実施しており、コンプライアンス委員長自らがコンプライアンスの重要性について語るとともに、コンプライアンス意識の醸成と理解の促進を図っています。組織長・執行役員、個人情報担当者等の階層・対象者別の研修も定期的に実施し、全従業員を対象とした情報セキュリティ、医薬品の安全性、ハラスメント、贈収賄等の様々なテーマで研修を継続的に実施しています。

内部通報窓口の設置

内部通報制度として、従業員のみならず社外の方も利用可能な社内外のコンプライアンス通報窓口を設置して、不祥事の早期発見と再発防止・未然防止に努めています。

さらに通報窓口等の連絡先を記載した緊急連絡・相談先カードを作成し、すべての役員および従業員に配布することにより、相談できる体制整備にも取り組んでいます。

事業活動における高い倫理性と透明性

透明性向上に向けた取り組み

世界的に製薬企業に対する医療関係者等との関係の透明性やデータの信頼性が求められる中、SHIONOGIでは、法令および業界自主規範の遵守に加え、より高い倫理基準に基づいたポリシーを自ら制定し、社会の信頼に応えるよう努めています。

SHIONOGIは「企業活動と医療機関等の関係の透明性に関する指針」、「企業活動と患者団体の関係の透明性に関する指針」および「シオノギ・コード・オブ・プラクティス」を制定し、高い倫理性や透明性の確保に努め、医療関係者・医療機関等への資金提供も適切に開示しています。また、SHIONOGIは公正な取引・競争もコンプライアンスの重要な柱の1つとして考え、2014年に「シオノギグループ腐敗行為・贈収賄防止ポリシー」を宣言し、従業員が腐敗行為や贈収賄に関与しない方針を明確にしました。さらにSHIONOGIの事業活動に携わるビジネスパートナーの方々に遵守いただきたい事項をまとめた「シオノギビジネスパートナー贈収賄防止に関するガイドライン」を策定し、腐敗行為および贈収賄の防止にも取り組んでいます。

研究開発倫理

研究段階においては、「動物実験における倫理的配慮」を定め、「3Rの原則」(代替法の利用(Replacement)、動物利用数の削減(Reduction)および苦痛の軽減(Refinement))に則り動物実験が計画されているかを科学的観点から審査し、動物福祉に配慮した適正な動物実験の実施に努めています。

また、動物実験実施者全員に対して適正な動物実験の実施および実験動物の適切な飼養・保管に関する教育・訓練を定期的に実施し、その資質の向上を図っています。

また、臨床開発においては、被験者の安全性の確保を適切に行うとともに、「臨床試験データの透明性に関するポリシー」に基づいて適切に情報開示を行い、透明性を確保しています。