アンチ・ドーピングに対するSHIONOGIグループの基本的な考え方
目的
SHIONOGIグループは、ドーピングに用いられる薬の乱用や誤用を防止する世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の活動に賛同し、開発中の化合物によるドーピングの撲滅に向けた活動を行うべく、「アンチ・ドーピングに対するSHIONOGIグループの基本的な考え方」をここに定めます。
なお、本考え方は、2010年7月に国際製薬団体連合会(IFPMA)とWADAの間で署名された「JOINT DECLARATION ON COOPERATION IN THE FIGHT AGAINST DOPING IN SPORT(スポーツにおけるドーピングに立ち向かう戦いに協力するための共同声明)」、及び2020年7月にIFPMA、WADAとの間で合意された「WADA and IFPMA strengthen collaboration in the protection of clean sport(WADAとIFPMAのクリーンなスポーツ保護における強化連携)」を参考にしています。
1. 基本的な考え方
SHIONOGIグループでは、当社グループ行動憲章において社会全体の課題解決に貢献すること、及び持続可能で健全な社会の実現に貢献するための10の行動を定めており、その中の、社会に有用な医薬品を中心とする製品やサービスを提供することによる「1.持続可能な経済成長と健康に関わる社会的課題の解決」や、地域社会や国際社会の持続的発展への寄与を目指す「8.社会参画と発展への貢献」に基づき、製薬企業の責務として医薬品の適正使用推進に努めています。
アンチ・ドーピングに対しても、アスリートが健康を保ち、公正な条件の下、競技が行われることを望み、これに貢献するため、開発中の化合物に関するWADAとの協約に基づく情報共有を通じて製薬企業としての社会的責任を果たします。
2. 研究開発におけるドーピング評価と WADA との連携
SHIONOGIグループは、「常に人々の健康を守るために必要な最も良い薬を提供する」というSHIONOGI Group Heritage(SHIONOGIの基本方針)に基づいて日々医薬品の研究開発を進めています。
IFPMAとWADAが共同声明の目標を達成するため発行している案内書等*を基に、研究開発においてドーピング効果の有無を評価する体系を構築します。それにより、ドーピングポテンシャルを有する化合物の特定やその検査手法の早期確立を可能とし、SHIONOGIグループの開発品がドーピングに使用されることを防ぎ、アスリートの健康を守り、競技の公平性を損なわないことに貢献します。
(*)「2つの分野で1つの目標へ:科学とスポーツの健全性を守るために」
- 2 Fields 1 Goal: Protecting the Integrity of Science and Sport
「考慮すべき点:ドーピングに使用される可能性のある化合物の特定とWADAとの情報共有」
塩野義製薬株式会社
代表取締役社長 手代木 功
2021年6月22日 制定