SHIONOGI の全社領域マスタデータ管理体制構築 への挑戦
SHIONOGIでは社内に散在するデータを集約し、効率的にデータ活用するための「CDM(Central Data Management:中央データ管理)構想」を推進しています。この構想の1つとして業務領域を横断したMDM(Master Data Management:マスタデータ管理)を推進しており、業務領域間の連携強化だけでなく、マスタデータを分析軸としたデータ分析によって高度な経営の意思決定の実現を目指しています。
マスタデータ管理により実現したい将来像
					
	            
MDMシステムでマスタデータを管理する目的は3つあります。共通プラットフォームでのマスタデータ管理によるデータガバナンスの向上、マスタデータ管理ルール適用によるデータ品質向上、業務領域横断の全社共通マスタ利用によるデータ利活用促進、これらの3つの目的を達成するために、社内に散在するマスタデータを段階的にMDMシステムに集約していきます。
					
	            
2024年5月より営業領域のシステム刷新と並行してMDMシステムの導入とマスタデータの整備を開始し、1年後の2025年5月に実運用を開始しました。営業領域のシステムで必要な製商品マスタ、組織マスタ、事業所マスタ、営業日マスタを構築し、全社領域のMDM体制確立に向けた1stステップを踏み出しました。
					
	            次のステップとして、全社共通の品目マスタ、取引先マスタ、活動マスタの構築を計画しています。現状では、各業務領域でシステムとデータが個別に管理されており、部門間でデータを共有するためには担当者による手作業でのデータ整備が必要です。そこで全社共通のマスタデータをMDMシステムで一元管理し、トランザクションデータ(売上、販売数量、コストなどの業務データ)と組み合わせることで、リアルタイムに正確なデータでデータ分析できる環境を整備します。
例.品目マスタ管理とデータ可視化のAs-Is/To-Be
					
	            
MDMシステムへのマスタデータの集約と並行して、MDM体制の確立を進めています。正確にマスタデータを管理するためのデータガバナンス機能としてMDM方針を策定し、業務領域を横断した円滑なマスタデータの連携や活用を実現します。まずは国内での安定的な運営の確立を目指し、2026年度からはグローバル展開も計画しています。グローバルでの意思決定に必要なデータは何か、そのためにマスタデータは何をどのように管理しておく必要があるか、ということも検討しています。