【Zatolmilastについて】
Zatolmilastは、記憶形成に関わるPDE4Dを標的とするネガティブアロステリックモジュレーターです。PDE4Dは、細胞内セカンドメッセンジャーである環状ヌクレオチドcAMPを分解する酵素であり、zatolmilastは、神経細胞内のシグナル伝達系を制御することで、認知機能を向上させることが示唆されています。FXS患者を対象にした第2相臨床試験において良好な安全性と忍容性が確認されており、探索的な評価の結果、有効性に関しては言語および日常機能の改善効果が確認されています。また本剤は、FDAからオーファンドラッグ(希少疾患治療薬)にも指定されています。
現在は、以下の複数の臨床試験をそれぞれ実施しております。
第2b/3相臨床試験
・204試験(NCT05163808):9~17歳のFXSの青年男性を対象とした試験
・301試験(NCT05358886):18~45歳のFXSの成人男性を対象とした試験
第3相臨床試験
・302試験(NCT05367960):204試験・301試験の被験者を対象とした継続投与のオープンラベル試験
【脆弱X症候群(FXS)について】
【Tetra社について】
参考:
1. プレスリリース:2020年11月2日
認知機能改善薬候補BPN14770の脆弱X症候群患者を対象とした第2相臨床試験の良好な結果について
2. European Commission. Rare diseases. European Commission.
https://health.ec.europa.eu/european-reference-networks/rare-diseases_en.
3. プレスリリース:2023年9月27日
脆弱X症候群治療薬候補zatolmilastのFDAによる希少小児疾患の指定について
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