塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の臨床分離株「オミクロン株」を2021年12月8日に国立感染症研究所より入手して各取り組みを進めてまいりました。その進捗について、以下にまとめましたのでお知らせいたします。
1. 治療薬の創製に向けた取り組み
現在開発中の、3CLプロテアーゼを選択的に阻害する低分子経口抗ウイルス薬(開発番号:S-217622)につきまして、社内で実施した予備的な非臨床試験から、既存の変異株と同様にオミクロン株に対する高い抗ウイルス活性を確認しました。
2. ワクチン開発に向けた取り組み
現在開発中の予防ワクチン(開発番号:S-268019)につきまして、オミクロン株の評価系の構築に向けて取り組んでいます。さらに、オミクロン株に対する予防ワクチンの抗原設計は完了しており、今後、製法プロセスの検討を進めてまいります。
3. 未病・検知に向けた取り組み
自治体の下水処理場への流入下水を対象とした下水疫学調査サービスでは、2021年12月7日より、変異解析サービスを開始しています。既存の変異株に加え、オミクロン株についても、検出可能な技術として開発しています。
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、感染症のトータルケアの実現に向けた取り組みを進めております。COVID-19が世界的な脅威として人々の生活に大きな影響を与える中、当社はパンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために、国産ワクチンの早期開発・供給に引き続き注力し、今後も状況に変化があり次第、皆さまにお知らせし、企業としての社会的責任を果してまいります。
なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査いたします。
COVID-19に対する当社の取り組みは、当社ホームページでも随時更新しております。また、各機関から発信されているCOVID-19に関する情報も同ページにまとめておりますので、ご参考までにご確認ください(塩野義製薬ウェブサイト)。
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