塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)と、株式会社島津製作所(本社:京都市中京区、代表取締役社長:上田 輝久、以下「島津製作所」)は、下水モニタリングを始めとする公衆衛生上のリスク評価を目的とした合弁会社、株式会社AdvanSentinel(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:古賀 正敏、以下「AdvanSentinel社」)を設立したことをお知らせいたします。
欧米では、都市の下水中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を定期的にモニタリングすることで、流行状況の早期検知や収束判断などを行うほか、施設の下水のモニタリングにより、クラスター感染の早期検知を行っています。塩野義製薬と島津製作所は、SARS-CoV-2のパンデミックをきっかけに注目されている下水モニタリングの早期社会実装を目指した業務提携に関して、共同事業体の設立に向けた協議を進めてきました1。
このたび設立したAdvanSentinel社は、塩野義製薬の強みであるサイエンスを活かした新規分析手法の開発力や島津製作所の強みである環境中の分子測定技術などに加え、両社が培ってきた下水モニタリングを通じたネットワーク2, 3を持ちよることで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にとどまらない、次なるパンデミックや公衆衛生上のリスク把握などに向けたオールジャパン体制の構築を目指します。
両社はAdvanSentinel社の設立により、下水モニタリングを通じて、先ずは喫緊の課題であるCOVID-19の感染状況の、より正確な把握に貢献します。今後は、COVID-19以外の感染症や人々の健康や生態系に好ましくない影響を与えうる公衆衛生上のリスク評価を行い、「見える化」する新たなインフラを構築し、社会の安心と適切な対策につながる情報を提供することで、社会課題の解決に取り組んでまいります。
以 上
【新会社の概要】
名称 :株式会社 AdvanSentinel(英文表記:AdvanSentinel Inc.)
代表者 :古賀 正敏
設立日 :2022年1月
資本金 :2億円
出資構成 :塩野義製薬株式会社50%、株式会社島津製作所50%
所在地 :大阪府中央区道修町3丁目1番8号
従業員数 :2名(2022年2月現在)
Webサイト :https://advansentinel.com/
[お問合せ先]
塩野義製薬Webサイト お問い合わせフォーム:https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.
島津製作所 お問い合わせ先:pr@group.shimadzu.co.jp
AdvanSentinel お問い合わせ先:Info@advansentinel.co.jp
塩野義製薬株式会社について
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、治療薬の研究・開発だけにとどまらず、未病・啓発・予防・診断並びに重症化抑制といった感染症のトータルケアに対する取り組みを進めています。感染症薬のリーディングカンパニーとして,新型コロナウイルス感染症の早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために,新規の治療薬,ワクチン等の開発に加えて既存の化合物の価値を最大化し、より多くの患者さまにヘルスケアソリューションを提供できるよう、外部パートナーとの連携を含めた取り組みを強化しています。
株式会社島津製作所について
島津製作所は、社是「科学技術で社会に貢献する」のもと、分析計測機器、医用機器、航空機器、産業機器などの事業を手掛けています。2020年度にスタートした中期経営計画では「世界のパートナーと社会課題の解決に取り組む企業」を目指しています。特に注力する「感染症対策プロジェクト」においては、新型コロナウイルス検出試薬キットやクリニック向け全自動PCR検査装置の開発・販売、教育機関へのPCR検査センターの設立支援などに取り組んできました。今後も様々な製品・技術・サービスを通じて、新型コロナウイルスの感染拡大防止、安心・安全な社会の実現に尽力してまいります。
参考:
新型コロナウイルスを含む感染症領域の下水モニタリングに関する 塩野義製薬と島津製作所による業務提携の基本合意書の締結について
新型コロナウイルスの下水疫学調査サービスの開始について
下水とヒトの2階建てPCR検査「京都モデル」の受託事業を開始、建物ごとの下水PCR検査から新型コロナ感染者の発症当日の発見に成功