2022/06/01

抗HIV治療における初の長時間作用型注射剤「ボカブリア水懸筋注」の 日本での承認取得に関するViiV社の発表について

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、塩野義製薬がGlaxoSmithKline plc.およびPfizer Inc.とともに資本参加しているViiV Healthcare Ltd.(以下「ViiV社」)が、日本初の長時間作用型注射剤であるボカブリア水懸筋注(カボテグラビル注射剤)について、2022年5月31日に厚生労働省より、HIV-1感染症を効能・効果とする製造販売承認を取得したことを発表しましたので、お知らせいたします。なお、治療に必要なボカブリア錠(カボテグラビル経口剤)、リカムビス水懸筋注(リルピビリン注射剤(Janssen社))についても同時に製造販売承認を取得しました。

 

ボカブリア水懸筋注は、リカムビス水懸筋注と併用して2ヵ月に1回もしくは月1回投与する長時間作用型注射剤です。治療開始時には忍容性の確認のため、ボカブリア錠およびエジュラント錠(リルピビリン経口剤)を約1か月間(最低28日間)経口投与します。2020年12月に欧州、2021年1月には米国でHIV感染症の適応ですでに承認されており、それぞれVocabria、Cabenuavaの製品名で販売されています1-4

 

日本には推定3万人のHIV感染者がおり、その数は今も増え続け、年間1,000人以上が新たに感染しています。治療の進歩により予後の状況は改善されてきましたが、長期間にわたり服薬しなければいけないことや高齢化が進んだことが、欧米と同様に日本のHIVコミュニティにとっても課題となっています。このたびの承認取得により、日本でも治療を受ける回数を年6日もしくは年12日に削減することが可能となり、HIV感染者の方々の治療負担の軽減が期待されます。

 

塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、HIV感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。当社は今後もViiV社の経営に参画することで、HIV感染症治療や予防の両面で、当社より権利を導出したdolutegravir、cabotegravir ならびにS-365598の価値最大化を通じたグローバルヘルスへの貢献を果たしてまいります。

 

なお、本件が2023年3月期の業績に与える影響につきましては軽微です。

以 上

 

参考:

1.        プレスリリース: 2020年12月22日

抗HIV治療における長期作用型注射剤Vocabria(カボテグラビル)の欧州における承認取得に関するViiV社の発表について

2.        プレスリリース: 2021年1月22日
抗HIV治療における月1回投与の長期作用型注射2剤レジメンCabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における承認取得に関するViiV社の発表について

3.        プレスリリース: 2022年2月2日
抗HIV治療における長時間作用型注射レジメンCabenuva (カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における2ヵ月に1回投与の承認取得に関するViiV社の発表について

4.        プレスリリース: 2022年3月25日
抗HIV治療における長時間作用型注射レジメンCabenuva (カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における経口剤による導入治療のオプション化に関するViiV社の発表について

 

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https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.