塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する予防ワクチン(開発番号:S-268019)について、グローバル第3相臨床試験(以下、本臨床試験)をベトナムで開始しましたので、お知らせします。
本臨床試験では、成人を対象に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が確定したCOVID-19の発症率を主要評価項目として、S-268019 の2回接種後におけるCOVID-19の発症予防効果および安全性について、プラセボ投与群との比較で評価します。
プラセボ投与群を対照とした発症予防試験は、ワクチン開発において従来から行われている評価方法です。現在も、ワクチンの供給が十分ではない国・地域が多く存在する中で、当社では今後のグローバルヘルスへの貢献を見据えて本臨床試験を実施します。今回、本主旨ならびにアジアにおける大規模臨床試験基盤構築に賛同されたベトナム政府支援の下、臨床試験の開始に至りました1。
当社では、第3相臨床試験として、COVID-19ワクチンの新たな評価方法である既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験の準備も進めており、2022年1月の開始を予定しています。今後、国内の承認申請に向けては、現在実施中の国内第2/3相臨床試験および追加免疫臨床試験の結果も含めて、引き続き、厚生労働省や独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)等と協議を行ってまいります2, 3。
※各臨床試験の治験薬製造に関して、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(Japan Agency for Medical Research and Development: AMED)の支援を受けております。
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、感染症のトータルケアの実現に向けた取り組みを進めております。COVID-19が世界的な脅威として人々の生活に大きな影響を与える中、当社はパンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために、国産ワクチンの早期開発・供給に引き続き注力し、今後も状況に変化があり次第、皆さまにお知らせし、企業としての社会的責任を果してまいります。
なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査いたします。
以 上
COVID-19に対する当社の取り組みは、当社ホームページでも随時更新しております。また、各機関から発信されているCOVID-19に関する情報も同ページにまとめておりますので、ご参考までにご確認ください(塩野義製薬ウェブサイト)。
[お問合せ先]
塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:
https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.
参考:
1. プレスリリース:2021年11月25日
新型コロナウイルス感染症を含む感染症対策に関するベトナム政府との基本合意書の締結について
2. プレスリリース:2021年10月21日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンS-268019の第2/3相臨床試験開始のお知らせ
3. プレスリリース:2021年12月3日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンS-268019の国内追加免疫試験開始のお知らせ