SHIONOGIグループ(以下、SHIONOGI)では、社内外の環境変化からSHIONOGIにとってのリスクと機会、その時間軸の分析・評価を実施し、対応すべき重要課題(マテリアリティ)の1つとして「環境への配慮」を継続して特定しています。
 さらに、関連する外部ビジネス環境の変化を深掘りするとともに、ESG投資機関ならびに外部有識者などの社外ステークホルダーや社内の関係部門との対話などを通じて、取り組むべき環境課題をリスト化しています。それら課題について、環境省が発行する環境報告ガイドラインに基づき、「地球生態系の持続可能性に対する影響度」と「ステークホルダーへの影響度」を評価し、SHIONOGIが取り組むべき優先的環境課題として「環境マテリアリティ」を特定しています。特定した「環境マテリアリティ」に対しては、課題解決に向けた具体的な中長期目標を「SHIONOGIグループEHS行動目標」として策定するとともに、単年度目標である「EHS行動計画」を毎年立案し、実行・レビュー・次年度目標への反映を継続していくことで実効性ある対応を進めています。
 「SHIONOGIグループEHS行動目標」は中央EHS委員会で協議した後に、経営会議ならびに取締役会での審議を経て決定しており、「EHS行動計画」は中央EHS委員会での協議の後に統括EHS責任者であるサステイナビリティ経営本部長の責任のもと、決定しています。
環境マテリアリティの特定プロセスを示した図です。環境マテリアリティマップを示した図です。環境マテリアリティにはAMR、気候変動、省資源・資源循環、水を特定しています。

「環境マテリアリティ」の特定プロセス

環境マテリアリティ

特定概要

AMR

世界的な課題であり、抗生物質の製造企業として対応は必須である。

薬剤耐性菌の発生は、地球生態系への影響が大きい。

気候変動 気候変動への取り組みは地球生態系の持続可能性には不可欠であり、ステークホルダーからの要請は益々強くなっている。
省資源・資源循環 

廃棄物の削減や資源循環(再資源化)は、限られた資源を有効活用することであり、地球生態系の持続可能性には不可欠な取り組みである。

海洋プラスチック問題の一部であり、国際的な問題として、近年ステークホルダーの関心を集めている。

気候変動に伴う大雨や洪水の発生可能性は増加傾向にあり、水リスク(特に物理的)はBCPの観点で注視する必要がある。

水資源は、医薬品事業継続のためには重要ファクターであるとともに、地球生態系の持続可能性にも不可欠である。

環境マネジメント・ガバナンス SHIONOGIの事業活動の拡大に伴い、グローバルに事業拠点が増加しており、気候変動、環境汚染や自然資本の枯渇への対応などの世界的な環境問題に、SHIONOGIとして適切に対応し、その成果をステークホルダーの皆さまに示していく必要がある。
「環境マテリアリティ」はSHIONOGIの各バリューチェーンの活動に照らし、特定した事項に対してどのような対応策が必要かを検討し、SHIONOGIグループEHS行動目標に反映しています。
 SHIONOGIは社会に価値を提供しステークホルダーの皆さまの期待に応えるため、今後も環境マテリアリティに関わる具体的な活動やKPIを明示することで、取り組みをより一層深化させていきたいと考えています 。

「環境マテリアリティ」とバリューチェーン

 

調達

研究・開発

製造

流通・販売

使用・廃棄

AMR

抗菌薬の排出管理

 

抗菌薬の排出管理

 

抗菌薬の適正使用の推進

気候変動

省エネ設備の導入
再生可能エネルギーの導入

省エネ設備の導入
再生可能エネルギーの導入

省エネ設備の導入
再生可能エネルギーの導入

ハイブリッド車の導入
輸送効率の改善

包装容器の変更やリサイクル

省資源・資源循環

グリーン購入

環境配慮製品の設計

廃棄物の3R

 

容器包装再資源化、適正廃棄

水リスク評価

水リスク評価、 節水、排水管理

水リスク評価、 節水、排水管理

 

 

環境マネジメント・ガバナンス

SHIONOGIグループの各事業所や組織での環境に関するマネジメントやガバナンス体制の整備と強化

 

「環境マテリアリティ」とSHIONOGIグループEHS行動目標(環境部分)

環境マテリアリティの特定概要
目標や活動の詳細は行動目標のページおよび活動実績のページをご覧ください。