行動目標
シオノギでは、研究開発、生産、販売などのすべての事業活動において、1995年から省エネルギー・地球温暖化対策、省資源・廃棄物対策、化学物質管理の強化などに関する中期目標を策定し、継続的な改善に取り組んできました。
2016年度より「第5次シオノギグループ環境行動目標(2016~2020年度)」に取り組み、2018年度からは「シオノギグループEHS行動目標(2018~2020年度)」にアップデートしています。毎年、特定したリスクと機会、重要課題から行動計画をアップデートしており、環境、安全衛生の両面から継続的な改善に取り組んでいます。
2020年度からは新中期経営計画(STS2030)と連動し、中長期のEHS行動目標(2020~2024/2030/2050)を新たに策定して取り組んでいます。ここでは、環境部分についての目標と実績を記載しています。
シオノギグループEHS行動目標(環境部分)(2018-2020)
適用範囲:国内グループ会社
行動目標(2018~2020年度) | 行動目標実績(2018~2019年度) | 達成 |
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1.省エネ・地球温暖化対策を推進する ・2005年度を基準に、2020年度のCO2排出量を33%削減する(2030年度は40%削減) ・エネルギー原単位を年平均1%向上する ・高効率設備の導入を推進する |
・CO2排出量を38%削減した ・エネルギー原単位は年平均0.5%向上 原単位分母(延床面積)の減少により、原単位目標は達成できなかった ・冷水用チラー設備、ガス吸収式冷凍機や構内モータ等について、高効率設備への更新を実施した |
△ |
2.省資源・廃棄物対策を強化する ・2000年度を基準に、廃棄物発生量を55%削減する ・廃棄物再資源化率を73%以上とし最終処分量を抑制する |
・廃棄物発生量を54%削減した ・廃棄物再資源化率を83%とした ・設備停止、逸脱由来などの一過性廃棄物を削減した(摂津工場) ・有価物化を推進、廃液、廃プラスチック発生量を削減した(金ケ崎工場) ・不用品のリユース促進 、紙の分別徹底により可燃ゴミを削減した(医薬研究センター) |
△ |
3.化学物質を適正に管理する ・PCB廃棄物を保有事業所の78%で適正に処分する(2022年度に全廃) ・フロンガス使用機器を適正に管理する ・ケミカルハザード対策を推進する |
・PCB廃棄物を保有事業所の55%で適正に処分した(2019年度目標は達成) ・フロンガス使用機器の適正管理(点検、記録の管理、漏洩量把握) ・SDS管理手順、ケミカルハザード対策などの化学物質関連の手順書整備を行った |
〇 |
4.EHSマネジメントシステムを進展させる ・改正ISO14001に対応し継続的改善を推進する ・環境、安全衛生のマネジメントシステムを統合する |
・徳島工場(ISO14001)、金ケ崎工場・摂津工(OHSAS18001)は適正に運用し認証を継続した ・EHS管理規則を制定し、各事業所の運用状況についてEHS監査等を通じて問題ないことを確認した |
〇 |
5.健全な水循環の保護に取り組む ・利用した水資源は汚染防止、環境負荷を低減し河川に還す ・水資源投入量を抑制する(2005年度基準に2019年度の水資源投入量を30%抑制する) |
・排水処理施設の適正運転、定期的な排水分析により排水基準を順守した ・水資源投入量を40%に抑制した(達成) ・WRI AqueductおよびWWF Water Risk Filterならびに社内で水リスクの評価を実施した |
〇 |
6.生物多様性の保全に貢献する ・植物園の維持と有効利用を推進する ・従業員の意識向上を図る |
・油日植物園で絶滅危惧種を含む希少植物を保全管理した ・油日植物園にて小学生、高校の教育支援を行った ・遺伝子組換え実験の適正管理、教育を実施した ・日本製薬工業協会の「生物多様性に関する基本理念と行動指針」に基づいた取り組みを実施した |
〇 |
シオノギグループEHS行動目標(環境部分)(2020-2024/2030/2050)
適用範囲:国内グループ会社(気候変動対策はグローバル)
重要な環境課題であるAMR、気候変動、省資源/資源循環に取り組み、生物多様性の保全をはじめとした地球の持続可能性に貢献する目標としました。
項目 | 中長期目標(2020-2024/2030/2050) | 2020年度目標 |
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1.化学物質を適正に管理する | 【AMRの取り組みの推進】 ・金ケ崎工場の管理体制を維持する ・関連サプライヤーの100%について、初回監査を完了する ・2030年にサプライチェーンも含めて適正管理する(監査のフォローアップ完了) 【PCBおよびフロンガスの適正管理】 ・PCB廃棄物を再調査し適正処分を完了する(2022年度) ・フロンガス使用機器の適正管理およびノンフロン、低GWP機器の導入を推進する |
【AMRの取り組みの推進】 ・金ケ崎工場の管理体制を維持する ・関連サプライヤーの50%について監査を完了する
【PCBおよびフロンガスの適正管理】 ・現状把握しているPCB含有機器の100%処分 ・フロンガス使用機器の適正管理およびノンフロン、低GWP機器の導入を推進する |
2.気候変動対策を推進する | 【温室効果ガス(CO2)の排出の削減】(2018年度基準) ・Scope1+2を15%、Scope3を15%削減する ・エネルギー原単位を年平均1%向上する ・高効率設備の導入、設備の電化を推進する ・2030年にScope1+2を45%、Scope3を40%削減する。2050年にはゼロを目指す 【水リスクの軽減】 ・研究所・工場などの主要事業所の水リスクの精緻化 |
【温室効果ガス(CO2)の排出の削減】(2018年度基準) ・Scope1+2を2%削減する
【水リスクの軽減】 ・国内主要事業所の水リスク評価について、WRIAqueductおよびWWF Water Risk Filter、社内評価の実施 |
3.省資源・廃棄物対策を推進する | 【廃棄物/プラスチック】 ・2018年度基準で、廃棄物発生量を25%削減する ・廃棄物再資源化率を80%とする ・廃プラスチック再資源化率を30%とする ・2030年に廃プラスチック再資源化率を65%とする ・製品へのプラスチック利用抑制の取り組みを推進する 【水資源投入量の抑制】 ・水資源投入量を1,340千m3以下とする |
【廃棄物/プラスチック】 ・2018年度基準で廃棄物発生量を15%削減する ・廃棄物再資源化率を80%とする ・廃プラスチック再資源化率を15%とする ・製品へのプラスチック利用抑制の取り組みを推進する
【水資源投入量の抑制】 ・水資源投入量を1,570千m3以下とする |
下線部は2030年、2050年度の長期目標です。