医薬品産業に限らず、企業を取り巻く環境が急速に変化する現代においては、ステークホルダーとの関わりから予見力を高め、ビジネスにおけるリスクを低減し、強みを活かして新たな事業機会を創出していくことが成長に向けた鍵となります。

マテリアリティ(重要課題)の特定

中期経営計画SGS2020のビジョンである「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことをより具現化するために、優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)を特定しました。これらはシオノギが、「創薬型製薬企業」として顧客、社会、株主、従業員の4つのステークホルダーそれぞれに価値を提供する過程において、特に重視すべき課題を抽出・整理したものです。

マテリアリティマップ

顧客・社会に新たな価値を創出するために取り組む3つの最重要課題

シオノギグループは、「顧客・社会に新たな価値を創出するために取り組む重要課題」として、「イノベーションの創出」「世界を感染症の脅威から守る」「個人が生き生きとした社会創り」を最重要の課題に定めました。

創薬型製薬企業として強みを活かし、人々の健康と生き生きとした豊かな社会の実現に貢献することを目指します。

イノベーションの創出

シオノギは、企業が社会とともに持続的に成長し続けるためには、社会課題の解決に貢献できるイノベーションの継続的な創出が不可欠であると考えています。研究開発への必要な投資を行い、強みである低分子創薬を軸にしながら、新たに特殊ペプチド創薬に取り組むとともに、IT産業を含む多様なパートナーとの連携を深めて新たなモダリティの拡充や新技術の獲得を進めることで、イノベーションと医療経済性を兼ね備えた新薬を創出し続けます。また、社会や顧客のニーズに向き合い、ヘルスケア領域において新たな価値を提供できるよう、引き続き研究開発を中心としたイノベーションに対するこだわりを大切にしていきます。

世界を感染症の脅威から守る

創薬型製薬企業として、シオノギが社会にできることは何か。その答えの1つが、「感染症の脅威からの解放」です。人類は有史以来、常に感染症の脅威にさらされてきました。人類が薬を創れば、それに対する耐性を得て病原体も進化を繰り返す。その戦いは、いまだ続いています。グローバル化が進み、地球上を人々が自由に行き来するようになった今、パンデミックヘの備えは不可欠です。感染症に対する取り組みは、製薬大手他社が撤退する中において、シオノギの強みの1つとして今後も治療だけにとどまらず、予防・診断も含め、継続・強化していかなければなりません。

個人が生き生きとした社会創り

薬や医療の発展によって、平均寿命は延びているものの、いつまでも自分らしく生き生きとした毎日を過ごすという健康寿命の観点では、まだまだ改善の余地があります。たとえば、従来の薬剤では十分な鎮痛効果が得られなかった痛みを和らげ、生き生きとした日々を取り戻す手助けをする。また、精神・神経系疾患で苦しむ患者さまとそのご家族、周囲の人々を、悩みや苦しみから解放し、元気に活躍してもらえる社会を創る。こうした思いを持って、様々な観点から日々の活動に励んでいきます。
シオノギは、最重要の課題に掲げた3つのマテリアリティに引き続き注力するとともに、ESGの諸課題への責任ある対応と強化をもって持続可能な社会への貢献と会社の成長を実現し、ステークホルダーの皆さまから将来にわたって必要とされる企業となれるよう、グループ一丸で取り組みを進めていきます。

マテリアリティの特定プロセス

[STEP1]マテリアリティ候補となる社会課題の抽出

▷ 国際的なガイドライン等の要請事項、社会的責任投資の調査内容、様々なステークホルダー・エンゲージメントを通じて社会課題を抽出

 

参考にした主なガイドライン

・持続可能な開発目標(SDGs)、GRI、ISO26000、SASBなど

[STEP2]抽出した社会課題の優先順位付け

▷ 経営戦略本部(経営企画部、経理財務部、広報部)、人事部、総務部、CSR推進部、渉外部が中心となり、「社会にとっての重要性」と「シオノギの事業との関連性」の2軸で重要な課題を抽出・整理し、マテリアリティマップを作成

▷ シオノギの事業との関連性は中期経営計画SGS2020を踏まえて評価

[STEP3]ステークホルダーによるヒアリング
▷ 作成したマテリアリティマップについて、投資家や有識者などの社外ステークホルダーおよび社内関連部署にヒアリングを行い、妥当性を確認
[STEP4]マテリアリティの特定

▷ 経営会議、取締役会において、マテリアリティの妥当性を検討した上でマテリアリティを特定

▷ 経営計画の更新、課題に対する取り組みの進捗、社会環境の変化を踏まえて定期的にマテリアリティの見直しを実施予定