気候変動
気候変動対策の目標
*3 SBT(Science Based Targets):科学的根拠に基づいた排出削減目標
					
	            
					
	            † SBTイニシアチブの認定を取得した目標
気候変動に対する取り組み
スコープ1、2への取り組み
2030年度の目標達成に向けて高効率機器の導入・更新などの各種省エネ・低炭素化施策を推進するとともに、SHIONOGIの工場、研究所などの主要サイトを中心に再生可能エネルギー由来電力を順次導入し、CO2排出削減への取り組みを進めています。2024年度はスコープ1、2合計で2019年度比21%の削減目標に対し、結果は23.3%の削減と目標を達成しました。
さらに、当初2025年度に予定していた医薬研究センター(SPRC)への再生可能エネルギー由来電力の導入を2023年度に前倒しで実施したことにより、「SHIONOGIグループEHS行動目標」で設定していた2024年度に10%削減するという中間目標を大きく上回り、SBTにおける標準的な削減目標(年4.2%の削減:2024年度に2019年度比で21%削減)を達成しています。
また、再生可能エネルギー由来電力の利用によるスコープ2削減の取り組みについて、2024年度はSHIONOGIの主要サイトへの導入計画に従い、新たにSHIONOGIの生産機能を担うシオノギファーマ株式会社の摂津工場への導入を実施しました。このことにより、既に再生可能エネルギー由来電力の導入を終えている塩野義製薬株式会社の主要サイト(本社ビル、油日研究センター、CMCイノベーションセンター(CRIC)、医薬研究センター(SPRC))を含め、SHIONOGI全体の導入率としては55.8%と大幅に向上しています。今後は、シオノギファーマ株式会社の残る工場への再生可能エネルギー由来電力の導入を順次進め、2030年までにすべての主要サイトへの導入を完了させる予定です。
加えて、2035年度目標、および、2050年のカーボン・ニュートラル達成に向けて、スコープ1の多いシオノギファーマ株式会社の各工場を中心に熱エネルギーの低炭素化の検討(電化、水素化、e-methane・e-fuel※の導入など))を開始しました。また、SHIONOGIでは脱炭素社会の実現に向けて、水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)への参画、水素ファンドへの投資を行うなど、水素利用の拡大を目指した取り組みを強化しています。
※ 水素(H2)と二酸化炭素(CO2)を原料に、人工的に合成された合成燃料(e-methane:気体燃料、e-fuel:液体燃料)。合成に再生可能エネルギー由来電力などを用いて生成したH2と大気などから回収したCO2を利用するため、実質的にCO2排出量ゼロとなる代替燃料。
再生可能エネルギー由来電力の導入実績・計画
導入年度  | 
導入サイト  | 
会社名  | 
予実績  | 
|---|---|---|---|
2021年度  | 
本社  | 
塩野義製薬株式会社  | 
完了  | 
2022年度  | 
油日研究センター  | 
塩野義製薬株式会社  | 
完了  | 
2023年度  | 
CMCイノベーションセンター、 医薬研究センター  | 
塩野義製薬株式会社  | 
完了  | 
尼崎事業所  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
完了  | 
|
2024年度  | 
摂津工場  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
完了  | 
2025年度  | 
金ケ崎工場(25%)※  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
予定  | 
2026年度  | 
金ケ崎工場(50%)※  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
予定  | 
2027年度  | 
金ケ崎工場(100%)※  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
予定  | 
2028年度  | 
秋田工場  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
予定  | 
2029年度  | 
伊丹工場  | 
シオノギファーマ株式会社  | 
予定  | 
2030年度  | 
南京工場  | 
南京長澳製薬有限公司  | 
予定  | 
					
	            
					
	            
					
	            
					
	            営業車両
COVID-19感染拡大、および医薬情報提供活動におけるDX化の推進などにより、リモートによる医薬情報担当者(MR)の活動の割合が増加しています。そのため2024年度も営業車両の燃料使用量はCOVID-19感染拡大前の2019年度よりも減少した状況が続いています。
なお、MRに貸与する車両のハイブリッド車への転換によるCO2および排気ガスの削減については、2022年度にすべての営業車両に対して完了しております。
					
					
				スコープ3への取り組み
					
	            
					
	            SHIONOGIは、令和3年度に参加した環境省のサプライチェーン全体の温室効果ガス(GHG)排出削減目標の達成に向けた支援事業「サプライチェーンの脱炭素化推進モデル事業」で策定したサプライチェーン全体のCO2排出削減施策に基づき、サプライヤーエンゲージメント推進のためのグループ会社を含めた連携体制の構築と、サプライチェーンエンゲージメントのプロセス*4の実行を推進しています。具体的には購入金額上位のサプライヤーを対象にCO2削減の取り組み状況の確認(個社アンケート)、SHIONOGIの気候変動に対する方針の理解促進のための説明会やScope3排出量の算定方法の勉強会の開催などのサプライヤーエンゲージメント活動を実施し、サプライヤーの温室効果ガス排出量の削減、および、情報開示支援を実施しています。2024年度は、購入金額上位11社のサプライヤーを対象に、サプライヤーエンゲージメント活動(脱炭素に向けた製薬業界の取り組みの説明、CO2削減の取り組み状況の確認(アンケート))を実施しました。今後は、CO2削減においてより重要なサプライヤーを選定し、優先的に削減依頼と支援を実施していきます。
					
					
				気候変動の取り組みに対する対外活動
CDP 「CDP 2024」 気候変動分野おいて、3年連続Aリスト企業、5年連続サプライヤーエンゲージメント・リーダーに選定
					
	            *5 CDP
CDPは、環境問題に高い関心を持つ世界の機関投資家や主要購買企業の要請に基づき、企業や自治体に、気候変動対策、水資源保護、森林保全などの環境問題対策に関して情報開示を求め、また、それを通じてその対策を促すことを主たる活動としている非営利組織です。CDP は現在、環境問題に関して世界で最も有益な情報を提供する情報開示プラットフォームの1つとなっています。
気候変動イニシアチブ(JCI)メッセージへの賛同
気候変動イニシアチブ(JCI: Japan Climate Initiative)は、日本において気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、NGOなどの情報発信や意見交換を強化して脱炭素社会の実現を目指すネットワークです。SHIONOGIは、2021年4月のJCI加盟以降、加盟企業の一員として、JCIから日本政府に発出された5件すべてのJCIメッセージ・提言に賛同を表明しています。
「JCIメッセージ:1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本政府に求める」(外部リンク)
SHIONOGIはSBT目標を含む中長期目標掲げ、CO2排出削減に日々取り組んでいます。2050年カーボン・ニュートラルを目指すSHIONOGIの脱炭素方針と一致しており、JCIメッセージを強く支持しています。
気候変動の影響で拡大が懸念される薬剤耐性(AMR)に対する取り組み
SHIONOGIのAMR(Antimicrobial Resistance:薬剤耐性)への取り組みが、国立研究開発法人国立環境研究所が管理・運営するWebサイト「気候変動適応情報プラットフォーム」(A-PLAT: Climate Change Adaptation Information Platform)に掲載されました。
SHIONOGIのAMRへの取り組みに関する詳細はAMRのページをご覧ください。
塩野義製薬株式会社 | 適応ビジネスの事例 | 事業者の適応 | 気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT) (nies.go.jp)(外部リンク)