事業概要

事業地 ケニア共和国 ナクル県ギルギル準県 キアムボゴコ地域
対象人口 34,643人(直接受益者:13,035人 間接受益者:21,608人)
実施期間 2023年6月~2026年5月
事業費 2,000万円(初年度)
パートナー 特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン

支援地域

アフリカ地図
アフリカ、ケニア、地図
ナクル県は、ケニアの中でも人口が多く、様々なエスニックグループが暮らしています。支援地域の住民の多くは小規模農家です。雨が降らない時期が続くと、一部の住民は雇用を求めて隣接するコミュニティに移動するケースもあります。

キアムボゴコ地域の母子保健課題

地域の1つの保健施設に
患者が集中
(キャパシティ不足)

簡易なトイレを
設置している世帯

24%

改善した水源から
水を得ている世帯

9%

県政府の
コミュニティ保健に対する
リソース不足

検診を受ける母子で混雑する保健センター
検診を受ける母子で混雑する保健センター
塩分が多く含まれ、濁ったため池
塩分が多く含まれ、濁ったため池

支援地域では、保健施設のインフラ整備の遅れや、地域全体で1つの保健センターに患者が集中してしまい、必要な時に、基礎的な医療サービスが十分に受けられないなど課題があります。

また、発育阻害や低体重といった子どもの栄養状態や、改善された衛生施設(トイレ)へのアクセスが低く、子どもの下痢症も課題です。

保健指標(参考値)
項目  ケニア全体※1 キアムボゴコ地域※2
産前健診受診率(4回以上) 58% 52%
専門技能者の介助/保健施設での出産割合 61.2% 82%
予防接種完遂率 67.5% 85%
5歳未満児の下痢症発生件数 - 1,176件
改善した水源から水を得ている世帯 - 9%
  1. ※1
    Kenya Demographic Health Survey 2014
  2. ※2
    ワールド・ビジョンによる調査2021
ギルギル準県の保健施設と本事業対象の保健サービスレベル
図表

活動内容

①インフラの整備 ②教育・啓発 ③地域支援体制強化
母子保健サービスへのアクセス向上
  • 産科棟の建設
  • 既存棟の改修
  • 機材および備品の整備
  • 巡回診療の実施
  • 医療従事者の能力強化
  • サポーティブスーパービジョンの実施
  • データマネジメントのレビュー
  • コミュニティ保健人材の育成
  • コミュニティ保健人材による世帯訪問
  • Mother to Motherグループの結成と月例会
  • コミュニティアドボカシーグループの形成
  • 政府関係者との連携強化
水衛生の改善
  • 診療所における水衛生環境の改善
  • コミュニティ内で安全な水を確保するための支援
  • 保健施設への経口補水コーナーの設置・運用
  • 水衛生に関する研修(医療従事者、コミュニティ保健人材、教員)
  • 学校保健クラブの立ち上げ
  • 屋外排泄対策に関する研修(コミュニティ保健人材)
  • コミュニティへの啓発
栄養状態の改善
  • 栄養に関する研修(医療従事者、コミュニティ保健人材)
  • 急性栄養不良児のフォローアップ
医療アクセスの改善 本事業では2つの保健センターと2つの診療所を中心として、地域全体でヘルスケアシステムの強化を通じ、人々が基礎的な医療サービスを近隣の保健施設で安心して受けられるようになることを目指します。
子どもの下痢症低減 コミュニティの中でも、保健施設と学校を中心に、医療従事者、コミュニティ保健人材、教員を対象とした衛生に関する研修や啓発を行います。 また安全な水を使用できるよう保健施設の水衛生環境整備、コミュニティへの衛生教育と、屋外排泄対策を通じ、子どもの下痢症低減に向けて取り組みます。

活動実績

母乳育児週間での啓発活動
母乳育児週間での啓発活動
村落保健員の四半期ミーティング
村落保健員の四半期ミーティング
Malezi Boraキャンペーンでの栄養スクリーニング
Malezi Boraキャンペーンでの栄養スクリーニング
水衛生に関する啓発活動
水衛生に関する啓発活動
学校での水衛生啓発活動
学校での水衛生啓発活動