女性の感染症-腟炎(ちつえん)-
腟内に常在している菌が原因となって、清潔が保てなかったり、疲労やストレスがたまったときに症状があらわれることがあります。
症状
- 黄色っぽい(ときに灰色、水っぽい)おりものが増え、悪臭を伴うことも
あります。 - 外陰部のかゆみや痛みを起こし、ひどくなると出血します。
感染経路
- 腟内の常在菌のバランスが崩れ、腟を清潔に保つために必要な乳酸棹菌
(にゅうさんかんきん)が減少して、菌が増殖して発症する場合があります。 - 生理用タンポンの取り忘れなど、腟内の異物が原因となることもあります。
- 高齢者では、女性ホルモンの分泌低下に伴い、腟の清浄作用が低下することによって菌が増殖して発症する場合もあります。
予防
- できるだけシャワーや入浴をするようにして、体の清潔を保つように
しましょう。 - 生理用品を長時間つけたままにせず、まめに交換しましょう。
治療
原因となる病原体に合った薬剤(腟錠〔腟内に投与する〕、内服薬、外用薬)の投与が行われます。
病原体
トリコモナス原虫、カンジダ菌(カビの一種)、大腸菌など
- 文献
- 馬場紀行. “腟炎”. 六訂版 家庭医学大全科. 法研, 2010, p2509.
- 金原出版: 産婦人科感染症マニュアル.
- などを参考にして作成