女性の感染症-乳腺炎-
授乳している女性がかかる急性化膿性乳腺炎は、乳腺が細菌に感染して、発熱や乳房の痛みなど激しい炎症を起こします。
症状
- 分娩後2週間以後に多く発生します。
- 乳房の赤み、腫れ、激しい痛み、熱感、しこりなどがあらわれます。
- 震え、寒け、体のだるさ、38度以上の高熱、わきの下のリンパ節の痛みや
腫れなどが出ます。 - 感染が進行すると乳腺内にうみのかたまりができます。
感染経路
赤ちゃんの乳歯により生じた乳頭表面の小さな傷口から細菌が侵入することで
感染します。
予防
- できるだけシャワーや入浴をするようにして、体の清潔を保つようにしま
しょう。 - 授乳の前後には熱いタオルや清浄綿などで乳房を拭きましょう。
- 母乳パッドを長時間つけたままにせず、まめに交換しましょう。
治療
- 抗菌薬
- 授乳は中止し、乳房を冷やします。
- うみのかたまりができている場合には、切開でうみを出します。
病原体
原因菌は黄色ブドウ球菌が最も多く、レンサ球菌、大腸菌などもあります。
- 文献
- 馬場紀行. “急性化膿性乳腺炎”. 六訂版 家庭医学大全科. 法研, 2010, p616.
- 金原出版: 産婦人科感染症マニュアル.
- などを参考にして作成