ダニ・蚊媒介感染症-日本脳炎-
日本脳炎ウイルスを保有する蚊に刺されることで感染し、高熱、頭痛、中枢神経の症状があらわれます。
蚊の活動が盛んな夏に多くみられます。
症状
- 高熱(38~40度)、頭痛、吐き気、嘔吐、めまいなどが数日間続きます。
- その後、急激に光への過敏症、意識障害、筋強直、まひ、けいれんなどの
中枢神経(脳)の障害を生じます。 - 感染しても発症するのは100~1000人に1人程度であり、症状が出ない(不顕
性感染)ことがほとんどです。 - 発症した場合、20~40%が亡くなり、生存者の45~70%に精神障害などの
後遺症が残るといわれています。
感染経路
- ウイルスを保有する蚊(主にコガタアカイエカ)に刺されることで感染
します。 - 人から人への感染はありません。
予防
- 日本脳炎ワクチンの接種が有効な予防手段です。
- 戸外へ出かける必要があるときは、蚊に刺されないように肌の露出が少ない
服装を着用しましょう。 - 虫除けスプレーを使用しましょう。
- 蚊が屋内に侵入しないように工夫しましょう(網戸、蚊帳の利用。窓や戸の
開閉を少なくする)。
治療
症状を和らげる対症療法が中心
病原体
- 日本脳炎ウイルス
- 日本脳炎ウイルスを媒介するコガタアカイエカは、水田などで発生し、
日没後に活発に活動します。
潜伏期間
6~16日
- 文献
- 厚生労働省: 日本脳炎ワクチン接種に関するQ&A.
- 厚生労働省: 日本脳炎.
- 国立感染症研究所: 日本脳炎とは.
- などを参考にして作成