ダニ・蚊媒介感染症-疥癬(かいせん)-
ヒゼンダニによるかゆみの強い発疹があらわれる感染症で、皮膚の直接接触などで人から人に感染します。
症状
- かゆみの強い発疹が出て、ブツブツ、水ぶくれ、しこりなどができます。
- 皮膚のかゆみは特に夜間に強くなり、眠れなくなることがあります。
-
手足などには、もり上がり、曲がりくねった線状の発疹(疥癬トンネル)が
みられます。 - 陰のう部に小さなしこりができることがあります。
- 高齢者ではかゆみがあまり出ないこともあります。
感染経路
-
感染者との皮膚の直接接触が比較的長時間あった場合に感染することが
あります。 - 手に比較的多くのヒゼンダニがおり、手を介して感染することがあります。
予防
- こまめな手洗いなどの一般的な予防法を実施することが大切です。
- 下着などは毎日交換しましょう。
- 寝具などを共用しないようにしましょう。
-
感染者が使用した寝具などは50度以上のお湯に10分以上浸すか、大型の
乾燥機で20~30分処理しましょう。 - かゆみの強い発疹などの症状が出た場合は、早めに申し出ましょう。
-
患者の家族や同じところで寝泊りしたなど、感染の機会があった人では、
症状が出ていなくても検査を行うことが必要となります。
治療
内服薬(駆虫薬、かゆみ止め)、外用薬
外用薬は正常なところも含めて首から下の全身にくまなく塗ります。
病原体
- ヒゼンダニ
- 皮膚の一番浅い所(角層)に寄生します。
- 低温や乾燥に弱く、人の体を離れると弱ります。
潜伏期間
約1か月
- 文献
- こども家庭庁: 保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)2023(令和5)年5月一部改訂<2023(令和5)年10月一部修正>.
- 国立感染症研究所: 疥癬とは.
- などを参考にして作成