2026/07/30

抗HIV薬DovatoのVOGUE試験に関するViiV社の発表について

  • HIV未治療成人を対象としたVOGUE試験において、Dovato(経口2剤レジメン)は、対照薬であるBiktarvy(経口3剤レジメン)と同様の抗ウイルス効果を示し、主要評価項目である48週時点の非劣性を達成
  • 治療が困難とされる高ウイルス量または低CD4陽性細胞数患者を含む多様な患者集団においても、Dovatoは良好な有効性および高い耐性バリアを示した

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長 CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、当社がGlaxoSmithKline plc.とともに資本参加しているViiV Healthcare Ltd.(以下「ViiV社」)が、HIV-1感染症の初回治療においてDovato(ドルテグラビル/ラミブジン)とBiktarvy(ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル)の有効性および安全性を直接比較したVOGUE試験の結果を、第26回国際エイズ会議(AIDS 2026)にて発表しましたので、お知らせいたします。

 

 VOGUE試験は、HIV未治療成人509名を対象に、経口2剤レジメンであるDovato(n=254)と経口3剤レジメンであるBiktarvy(n=255)を比較した第3b相多施設共同無作為化試験です。本試験では、主要評価項目として48週時点におけるウイルス学的抑制率(HIV-1 RNA <50 copies/mL)を評価しました。48週時点のウイルス学的抑制率において、Dovato群はBiktarvy群に非劣性を示し、主要評価項目を達成しました(Dovato群:89%(226/254例)、Biktarvy群:92%(235/255例)、調整後群間差:-3%、95%信頼区間:-8%~2%)。また、ウイルス抑制達成までの中央値は両群とも4.1週であり、速やかな抗ウイルス効果が認められました。両群ともに治療中の耐性変異の発現は認められませんでした。

 

 本試験には、ベースライン時にウイルス量10万コピー/mL以上の被験者が47%、50万コピー/mL以上の被験者が16%、CD4陽性細胞数200 cells/mm³未満の被験者が16%含まれていました。こうした治療上の課題を有する幅広い患者集団においても、Dovatoは良好な治療成績を示しました。

 安全性については、両群で同様の安全性プロファイルが確認され、新たな安全性上の懸念は認められませんでした。また、ウイルス抑制を達成または維持できなかったことを理由とする治療中止例は、Dovato群、Biktarvy群ともに7例でした。

 

 塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つとして「感染症の脅威からの解放」を特定し、HIV感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。今後も、60年以上におよぶ感染症領域における研究・開発で培ったノウハウを活用し、ViiV社と連携して事業を推進することで、HIV感染症治療と予防の両面でグローバルヘルスへの貢献を果たしてまいります。

 

                                   以 上

 

VOGUE試験について

 VOGUE試験(NCT05979311)は、HIV未治療成人を対象とした多施設共同無作為化オープンラベル第3b相試験です。被験者はDovatoまたはBiktarvyに1:1で無作為割付され、主要評価項目として48週時点のウイルス学的抑制率(HIV-1 RNA<50 copies/mL)が評価されました。また、副次評価項目として、24週および96週時点のウイルス学的抑制率、ウイルス抑制達成までの期間、安全性、耐性変異の発現状況、免疫学的指標(CD4陽性細胞数等)、体重の変化等が評価されています。

 本試験は、HIV未治療成人を対象にDovatoとBiktarvyを直接比較した初の無作為化試験です。

 

Dovato (ドルテグラビル/ラミブジン)について

 Dovato(日本での製品名:ドウベイト®)は、ドルテグラビル(DTG)50mgとラミブジン(3TC)300mgの1日1回投与の2剤レジメン配合剤です。 抗レトロウイルス治療歴がない、または、抗レトロウイルス療法によりウイルス抑制が維持され、DTGおよび3TCのいずれに対する薬剤耐性も認められない、HIV-1感染成人患者の治療を適応として承認されています。

 Dovatoは、2剤でDTGベースの3剤レジメンと同様、2つの異なる部位でウイルスの複製サイクルを阻害します。DTGのようなインテグラーゼ阻害剤は、ウイルスDNAがヒト免疫細胞(T細胞)の遺伝物質に組込みを阻害することにより、HIV複製を阻害します。このステップは、HIV複製サイクルにおいて必須であり、慢性感染の確立に関与します。3TCは、ウイルスRNAのDNAへの変換を阻害し、ウイルスの増殖を停止させる核酸系逆転写酵素阻害剤です。

 

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