2021/07/16

がん特異的ペプチドワクチンS-588410の 食道がん患者を対象とした第3相臨床試験結果について

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「当社」)は、オンコセラピー・サイエンス株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:朴 在賢、以下「OTS社」)から導入したがん特異的ペプチドワクチンS-588410の食道がん患者を対象とした第3相臨床試験(以下、「本試験」)において、主要評価項目である無再発生存期間(RFS)の延長を達成できなかったことをお知らせいたします。

 

本試験は、食道がん患者を対象にS-588410の術後補助療法としての有効性を検証することを目的とした第3相プラセボ対照二重盲検無作為化比較試験です。がんが再発するまでの期間であるRFSを主要評価項目として評価した結果、S-588410群とプラセボ群との間でRFSの有意な差は認められませんでした。副次評価項目のひとつである細胞傷害性Tリンパ球(CTL)誘導に関してはS-588410投与により高い誘導率が確認されました。また、主な副作用は注射部位の皮膚反応であり、重篤な皮膚反応は認められませんでした。

 

本試験結果ならびに種々の追加解析の結果を踏まえ、当社はS-588410の今後の開発方針について、OTS社と協議の上で決定いたします。

 

なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響は軽微です。

 

以 上