2021/08/03

第一期事業ナロク県イララマタク地域の支援について
~ケニアの母子支援活動「Mother to Mother SHIONOGI Project」 診療所の県政府へ引き渡し完了~

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、2015年10月に開始したアフリカの母子の健康を支援する「Mother to Mother SHIONOGI Project」として、国際NGOワールド・ビジョン※1とともに現在ケニア共和国キリフィ県で2020年4月より第二期事業を推進しておりますが、同ケニア共和国ナロク県イララマタク地域において推進していた第一期事業を2021年7月31日で終了するとともに、本事業を通じて建設・整備した診療所(正式名称:Elangata Enterit Health Facility)を県政府へ引き渡しましたので、お知らせいたします。

 

本事業では、これまでに診療所や水供給設備の整備、医療従事者への教育指導や保健人材の育成を進めてきました。診療所への来院者数や施設での分娩数が増加していることから、コミュニティにおいて適切なヘルスケアに関する意識の向上と行動が浸透してきたと考えられます。目標としていた「母子保健活動を自立的かつ持続的に行えるコミュニティの実現」が県政府への診療所の引き渡し完了により達成される見通しが立ったことから、本地域における支援を終了することとなりました。

 

2021年6月24日に開催された県政府への引き渡し式では、主賓としてナロク県知事のほか、ナロク県保健省大臣、県政関係者、長崎大学ケニア中央医学研究所(KEMRI)拠点代表にも出席いただきました。ナロク県知事からは診療所の格上げ※2、医薬品・人員の拡充、道路の整備などが公約され、これらは診療所が地域コミュニティにおいて持続的に運営されるための鍵になると考えられます。

M to M
M to M 2

なお、本プロジェクトは、前述の通りケニア共和国キリフィ県で2020年4月より第二期事業を推進しており、引き続きケニアにおける医療アクセスの向上・母子保健に貢献して参ります。

 

※1キリスト教精神に基づいて、貧困や紛争、自然災害などのために困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。(https://www.worldvision.jp/)

※2 公的医療システムレベル2(診療所)からレベル3(保健センター)へ昇格させること。保健予算、人員配置が拡大される。

 

以 上