2022/01/05

新型コロナウイルス感染症に関する取り組みについて

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、このたび、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として開発中の経口抗ウイルス薬および予防ワクチンの各取り組みの進捗について、以下にまとめましたのでお知らせいたします。

 

1.     治療薬の創製に向けた取り組み

開発中の3CLプロテアーゼを選択的に阻害する低分子経口抗ウイルス薬(開発番号:S-217622)につきましては、第2/3相臨床試験のPhase 2a Partの症例登録を完了し、現在Phase 2b/3 Partを実施中です。日本だけでなく韓国やシンガポール、ベトナム等においても治験サイトの開設に係る所定の手続きを終え、症例集積の加速を図っております。引き続き、本治療薬を一日も早く国内外に提供できるよう、試験の実施と並行して規制当局との議論を継続してまいります。

なお、供給につきましては、すでに商用生産に着手しており、2021年度末までに100万人分の提供を目指す計画で進めております。

※  第2/3相臨床試験は、Phase 2a PartとPhase 2b/3 Partから構成されています。第2/3相臨床試験の詳細は、jRCT2031210350             (https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2031210350)をご覧ください。

 

2.     ワクチン開発に向けた取り組み

開発中の予防ワクチン(開発番号:S-268019)につきましては、現在、最終段階の臨床試験4つのうち、第2/3相臨床試験、追加免疫臨床試験を国内で実施中であり、必要症例の登録および接種を完了しています。

また、残る臨床試験2つのうち、プラセボ投与群を対照とした発症予防を検証するグローバル第3相臨床試験を、2021年12月25日よりベトナムで開始し、既承認ワクチンを対照とした中和抗体価比較試験につきましては、2022年1月中の開始を予定しております。

 

塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、感染症のトータルケアの実現に向けた取り組みを進めております。COVID-19が世界的な脅威として人々の生活に大きな影響を与える中、当社はパンデミックの早期終息による社会の安心・安全の回復に貢献するために、経口治療薬ならびに予防ワクチンの早期開発・供給に引き続き注力し、今後も状況に変化があり次第、皆さまにお知らせし、企業としての社会的責任を果してまいります。

 

なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査いたします。

 

以 上

 

COVID-19に対する当社の取り組みは、当社ホームページでも随時更新しております。また、各機関から発信されているCOVID-19に関する情報も同ページにまとめておりますので、ご参考までにご確認ください(塩野義製薬ウェブサイト)。

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:

https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.