2022/02/02

抗HIV治療における長時間作用型注射レジメンCabenuva (カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国における2ヵ月に1回投与の承認取得に関するViiV社の発表について

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、塩野義製薬がGlaxoSmithKline plc.およびPfizer Inc.とともに資本参加しているViiV Healthcare Ltd.(以下「ViiV社」)が、長時間作用型注射レジメンであるCabenuva(カボテグラビル(ViiV社)およびリルピビリン(Janssen社))について、成人HIV-1感染症における2ヵ月に1回投与の維持療法の適応で米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したことを発表しましたので、お知らせいたします。

 

米国においてCabenuvaは、抗HIV治療における月1回投与の長時間作用型注射レジメンとして承認されており1、今回はそれに続く2ヵ月に1回投与の承認となります。今回の承認申請は、グローバル第III相臨床試験であるATLAS-2M試験の良好な結果に基づいています2,3

 

Cabenuvaは、欧州では既に月1回投与および2ヵ月に1回投与の承認を取得しており、カナダでも月1回投与の承認を取得しています4,5。また、カボテグラビル単剤では、HIV感染予防における世界初の長期作用型注射剤Apretudeとして2021年12月21日にHIV感染予防の適応承認を取得しています6。今回、米国での2ヵ月に1回投与の承認を取得したことで、年6日の投与でHIV治療が可能となり、患者さまの更なるQOL改善が期待されます。

 

塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、HIV感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。当社は今後もViiV社の経営に参画することで、HIV感染症治療や予防の両面で、当社より権利を導出したdolutegravir、cabotegravir ならびにS-365598の価値最大化を通じたグローバルヘルスへの貢献を果たしてまいります。

 

なお、本件が2022年3月期の連結業績予想に与える影響に関しては、今後、状況に応じて精査いたします。

 

以 上

 

参考:

【ATLAS-2M試験 (NCT03299049) について】

ATLAS-2M試験は、HIV-1に感染している成人1,045例を対象に、長時間作用型カボテグラビルおよびリルピビリンを4週毎に48週間投与する群と比較して、8週毎に投与する群の抗ウイルス活性が非劣性であることならびに安全性を評価するためにデザインされた第III相、非盲検、実薬対照、多施設、並行群間、非劣性検証試験です。被験者は、初回もしくは2回目のレジメンで6ヵ月以上ウイルスが抑制されており、事前のウイルス学的失敗がない被験者を対象にしています。本試験の主要評価項目は、48週目にFDAスナップショットアルゴリズム(Intent-to-Treat Exposed [ITTE]集団)により血漿HIV-1 RNA が50c/mL以上の被験者の割合です。両投与群間で48週時点におけるウイルス学的失敗基準(血漿中HIV-1 RNA ≥50コピー/mL)に合致する患者の割合について非劣性を達成するとともに、96週時点においても非劣性が継続されました。

ATLAS-2試験の詳細については、https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03299049をご参照下さい。

 

1.        プレスリリース: 2021年1月22日
抗HIV治療における月1回投与の長期作用型注射2剤レジメンCabenuvaカボテグラビルおよびリルピビリンの米国における承認取得に関するViiV社の発表について

2.        プレスリリース: 2021年2月26日

抗HIV治療における長期作用型注射2剤レジメンCabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)の米国での2ヵ月に1回投与の医薬品承認事項変更申請(sNDA)に関するViiV社の発表について

3.        プレスリリース: 2021年3月10日

抗HIV治療における長期作用型注射2剤レジメンCabenuvaのATLAS-2M試験96週時点の良好な結果に関するViiV社の発表について

4.        プレスリリース: 2020年12月22日

抗HIV治療における長期作用型注射剤Vocabria(カボテグラビル)の欧州における承認取得に関するViiV社の発表について

5.        プレスリリース: 2020年3月26日

抗HIV治療における月1回投与の長期作用型注射2剤レジメンCABENUVA(カボテグラビルおよびリルピビリン)のカナダにおける承認取得に関するViiV社の発表について

6.        プレスリリース: 2021年12月21日

 HIV感染予防における世界初の長期作用型注射剤Apretude(カボテグラビル) の米国での承認取得に関するViiV社の発表について

 

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:

https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.