2026/01/08

セフィデロコルの中国における承認取得について

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬セフィデロコル(一般名:注射用セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩、以下「セフィデロコル」)について、当社のグループ会社である塩野義有限公司(本社:中国上海、董事長:永留 博文)が、中国国家薬品監督管理局(NMPA)よりセフィデロコルに感受性を示すグラム陰性菌による複雑性尿路感染症を適応とした承認を取得したことをお知らせいたします。

 

 本承認は、海外で実施された国際共同治験1および中国国内で実施された多施設共同二重盲検比較試験2の良好な結果に基づいています。対象薬に対する非劣性の検証を目的とした両試験において、セフィデロコルは対象薬であるイミペネム/シラスタチンに対して、非劣性を示し主要評価項目を達成しました。また、安全性においても新たな懸念は認められず、良好な忍容性が確認されました。

 

 薬剤耐性(Antimicrobial resistance:AMR)は、抗菌薬に対する細菌の耐性獲得により抗菌薬が効きにくくなることです。AMRは「サイレントパンデミック」と呼ばれ、人類が直面する世界的な公衆衛生上の脅威のひとつであり、緊急に対処が必要な世界規模の重要課題です3。2021年には、AMRにより世界中で114万人が死亡したと推定されています4。また、国際的な連携により対策を講じなければ、今後25年間で3,900万人以上が命を落とす問題に発展するとの予測がなされています5。その一方で使用可能な治療薬は限られており、アンメットメディカルニーズが高い疾患領域の一つです。このたびの承認取得により、セフィデロコルは、治療困難な複雑性尿路感染症で苦しむ中国本土の患者さまに対する新たな治療選択肢となることが期待されます。

 

 塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として「感染症の脅威からの解放」を特定し、感染症のトータルケアの実現に向けた取り組みを進めております。当社は、グローバルの課題であるAMR対策の成功に向け、人々の健康を守るために必要な感染症治療薬を、世界中の患者さまのもとにいち早くお届けできるよう、引き続き努力してまいります。当社のAMRに対する取り組みついては、こちらをご覧ください。

 

以 上

 

【セフィデロコルについて】

セフィデロコルは、多剤耐性菌を含むグラム陰性菌の外膜を効果的に通過して抗菌活性を発揮する薬剤で、2025年5月現在で、日本・欧州・米国・台湾を含めた26の国と地域で販売されています。セフィデロコルは、WHOの必須医薬品リストに掲載されており、薬剤耐性菌感染症に対する治療選択肢として国際的に重要な役割を担っています。さらに、中国の国際医療観光先行区では、本承認に先立ち、海南省薬品監督管理局により、海南省博鰲楽城国際医療観光先行区での臨床使用が認められています6

 

参考

1.       プレスリリース:2017年1月12日

2.       药物临床试验登记与信息公示平台:Phase III登録番号(CTR20223300)

3.       Antimicrobial Resistance Collaborators. Global burden of bacterial antimicrobial resistance in 2019: a systematic analysis. Lancet 2022; 399: 629–55.

4.       GBD 2021 Antimicrobial Resistance Collaborators. Global burden of bacterial antimicrobial resistance 1990-2021: a systematic analysis with forecasts to 2050. Lancet. 2024 Sep 28;404(10459):1199-1226. doi: 10.1016/S0140-6736(24)01867-1. Epub 2024 Sep 16. PMID: 39299261.

5.       Antimicrobial resistance (who.int) WHO. Antimicrobial resistance. Who.int. Published October 13, 2020.

6.       プレスリリース:2024年8月5日

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.