2026/02/26

第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤S-365598の新たなデータに関するViiV社の発表について

  • Phase 1試験において良好な薬物動態および安全性が確認され、年2回投与の可能性が示唆
  • in vitro試験において、ビクテグラビルと比較して優れた薬効および高い耐性バリアを確認

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、当社がGlaxoSmithKline plc.およびPfizer Inc.とともに資本参加しているViiV Healthcare Ltd.(以下「ViiV社」)が、第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤S-365598(ViiV社の開発番号:VH4524184、以下「S-365598」または「本剤」)に関する新たなデータを、第33回 Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections(CROI)2026にて発表しましたので、お知らせいたします。

 

 ViiV社が実施したPhase 1試験において、S-365598を単回投与した結果、少なくとも6ヶ月以上にわたり有効な薬物血中濃度が維持され、超長時間作用型注射剤としての投与間隔延長の可能性が示唆されました1

 また、別途実施された本剤と第2世代HIVインテグラーゼ阻害剤ビクテグラビルを比較したin vitro試験では、インテグラーゼ阻害剤に対する耐性変異を有するHIV株に対し、本剤は良好な抗ウイルス活性と高い耐性バリアを示しました2

 

Phase 1試験における良好な薬物動態および安全性

 HIV非感染者を対象としたPhase 1試験において、S-365598を単回皮下または筋肉内注射として投与した結果、投与後7ヵ月目まで安定した薬物血中濃度が維持されました。忍容性は良好であり、副作用の多くは軽度の注射部位反応(紅斑、疼痛、硬結など)に限られていました。安全性プロファイルは既存のインテグラーゼ阻害剤と同様でした。

 

in vitro試験における優れた薬効および高い耐性バリア

 第2世代HIVインテグラーゼ阻害剤に耐性を有するHIV株での評価において、S-365598は、ビクテグラビルと比較して、優れた抗ウイルス効果および高い耐性バリアを示しました。また、本剤は、インテグラーゼ阻害剤に耐性を引き起こす複数の変異を有するHIV株に対しても、幅広く活性を保持しており、高い耐性バリアを有することが示されました。

 

 これらの結果から、S-365598は超長時間作用型注射剤として、高い可能性を有する第3世代インテグラーゼ阻害剤であることが確認されました。今後、Phase 2b試験において最適な投与スケジュールの検討を進めるとともに、HIV治療における超長時間作用型注射剤としての有用性について、さらなる評価が進められる予定です。

 

 塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つとして「感染症の脅威からの解放」を特定し、HIV感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。今後も、60年以上におよぶ感染症領域における研究・開発で培ったノウハウを活用し、ViiV社と連携して事業を推進することで、HIV感染症治療と予防の両面からグローバルヘルスへの貢献を果たしてまいります。

 

以 上

 

【S-365598について】

S-365598(ViiV社の開発番号:VH4524184)は、当社が創製しViiV社に導出した、世界初となる第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤です3。S-365598は長い半減期を有することから、低用量かつ3ヵ月以上に1回の投与で治療が可能な超長時間作用型製剤として、ViiV社により開発が進められています4, 5。なお、当社はS-365598の導出に際し、ViiV社とライセンス契約を締結しており、研究開発費用の一部を負担することで、上市後は、ViiV社に導出している既存のインテグラーゼ阻害剤(ドルテグラビル、カボテグラビル)と同一の条件で、ロイヤリティー収入を受領する予定です。

 

参考:

1.       H. Back et al. Pharmacokinetics and Evaluation of Potential Dosing Regimens for Long-Acting VH4524184. Presented at the 33rd Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections (CROI). February 2026.

2.       M. Underwood et al. Third-Generation INSTI VH4524184 (VH-184) Has an Enhanced Resistance Profile vs Bictegravir. Presented at the 33rd Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections (CROI). February 2026.

3.       プレスリリース:2021年9月28日
超長時間作用型薬剤となる第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤S-365598の導出に関するViiV Healthcareとのライセンス契約締結について

4.       プレスリリース:2024年7月25日
第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤 S-365598 の新たなデータに関するViiV社の発表について

5.       プレスリリース:2025年3月18日
第3世代HIVインテグラーゼ阻害剤 S-365598 の第2相臨床試験における良好な結果をViiV社が発表

 

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム: https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.