2026/04/01

SHIONOGIグループのAMR対策への取り組みが高い評価を獲得 ~「Antimicrobial Resistance Benchmark 2026」においてグローバル大手製薬企業中第2位に選出~

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、オランダに拠点を置く非営利団体であるAccess to Medicine Foundation(以下「医薬品アクセス財団」)が公表した「Antimicrobial Resistance Benchmark 2026(以下「本レポート」)1」において、薬剤耐性(AMR)対策に関する当社グループの取り組みが評価され、研究開発型のグローバルな大手製薬企業の中で第2位に選出されたことをお知らせいたします。

 

本レポートは、医薬品アクセス財団が、研究開発(Research & Development)、責任ある製造(Responsible Manufacturing)、適切なアクセスと適正使用(Appropriate Access & Stewardship)の3分野において製薬企業のAMR対策への貢献を評価する、国際的な調査レポートです。本調査レポートは2018年から開始され、塩野義製薬は調査開始当初から評価対象企業に選定されています。

 

本レポートで評価された当社の取り組みは以下の通りです。

1.     研究開発(Research & Development)

塩野義製薬は、WHOの細菌優先病原体リスト(BPPL:Bacterial Priority Pathogens List)が定義する「重要(Critical)」もしくは「高い(High)」優先度の病原体を対象とした抗菌薬及びワクチンの研究開発において、研究開発型のグローバルな大手製薬企業の中で2番目に規模が大きい革新性のあるパイプライン(抗菌薬6件、抗真菌薬1件、抗菌ワクチン1件)を有していると位置付けられました。特に、開発中の抗菌薬7件については全てが世界保健機関(WHO)の指定する優先度が高い病原体を標的としていること、そのうち4件はWHOが定義する革新性の基準を満たしていることが高く評価されました。なお、当社は2025年4月に、抗菌薬の研究開発を支援するために米国に創薬ラボを開設し、創薬力の強化に取り組んでいます2

 

2.   責任ある製造(Responsible Manufacturing)

塩野義製薬は、AMRの発生要因の一つとして挙げられている抗菌活性を持つ原薬の拠点外への排出について、国際的な考え方に基づいた管理を行っています。当社グループの製造拠点においては、排水中に含まれる原薬を環境に影響を及ぼす濃度以下になるようにコントロールしており、特に金ケ崎工場におけるセフィデロコルの原薬製造ならびに製剤の両工程では、抗菌薬製造に関する国際認証「BSI Kitemark™ for Minimized Risk of AMR」を取得しています3。また、関係するサプライヤーに対しても現地監査を通じて同様の対応を求めつつ、その取り組み内容を確認・支援しており、その概要を当社のWebサイトで開示しています4。これら、AMR発生リスク低減に向けた取り組みと透明性の高い開示が評価され、当分野において研究開発型のグローバルな大手製薬企業の中で最も高い評価を受けました。

 

3.   適切なアクセスと適正使用(Appropriate Access & Stewardship):

塩野義製薬は、抗菌薬の処方量と報酬を切り離して適正使用推進の取り組みを継続しており、パートナーシップを活用し抗菌薬の適正使用やアクセスを促進する取り組みを前進させている点(Global Antibiotic Research & Development Partnership(GARDP)、Clinton Health Access Initiative(CHAI)とともにOrchid Pharmaに製造技術移転の支援を行っていることや5、塩野義製薬・国立大学法人長崎大学・サラヤ株式会社・株式会社Connect Afyaによる包括的パートナーシップにより、ケニア共和国における抗菌薬適正使用(AMS)推進を支援していることなど6)、さらには抗菌薬の需要予測を踏まえた安定供給に向けた体制整備や、国内外で展開されている3つの抗菌薬感受性サーベイランスプログラムに参画もしくは実施している点などが評価されました。

 

塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つとして「感染症の脅威からの解放」を特定し、感染症のトータルケアの実現に向けた取り組みを進めております。当社は、今後もAMRというグローバルな課題に対し、研究開発・製造・供給・適正使用の各段階において責任ある役割を果たし続けてまいります。当社のAMRに対する取り組みについては、こちらをご覧ください。

 

以 上

【薬剤耐性(Antimicrobial resistance:AMR)について】

AMRとは、抗菌薬の不適正使用などにより、細菌に対して抗菌薬が効かなくなる、あるいは効きにくくなる現象のことです。AMRは「サイレントパンデミック」と呼ばれ、人類が直面する世界的な公衆衛生上の脅威のひとつとされ、緊急に対処が必要な世界規模の重要課題で7。2021年には、AMRにより世界中で114万人が死亡したと推定されており8、国際的な連携により対策を講じなければ、今後25年間で3,900万人以上が命を落とす問題に発展するとの予測がなされています9。その一方で使用可能な治療薬は限られており、アンメットメディカルニーズが高い疾患領域の一つです。

 

【Access to Medicine Foundation(医薬品アクセス財団)について】

医薬品アクセス財団は、医療エコシステムの変革とグローバルな健康の公平な進展促進を目的に活動する、オランダに拠点を置く独立した非営利組織です。これまで20年以上にわたり、影響力の大きい製薬企業の取り組みを追跡・評価し、世界から必要とされる医薬品へのアクセスに業界としてどのような影響を与えているかを、独立したエビデンスに基づく知見として提供してきました。

 

 

参考:

1.     AMR benchmark 2026(Access to Medicine Foundation)

2026 Antimicrobial Resistance Benchmark | Access to Medicine

Shionogi & Co, Ltd_Report

2.     プレスリリース(2024/6/4):細菌感染症に対する治療薬の研究開発拠点を米国に設立 ~感染症の脅威への対応とパンデミックへの備えをグローバルで強化~

3.     プレスリリース(2025/11/4):シオノギファーマ金ケ崎工場が、抗菌薬製造に関する国際認証「BSI Kitemark™ for Minimized Risk of AMR」を取得

4.     当社社外Webページ:AMR | 活動実績 | 塩野義製薬

5.    プレスリリース(2022/6/1):塩野義製薬、GARDP、CHAIによる細菌感染症治療薬セフィデロコルに関する ライセンス契約ならびに提携契約の締結について -135ヵ国でセフィデロコルへのアクセスを拡大-

6.    社外お知らせ(2025/5/9):長崎大学、サラヤ株式会社、株式会社Connect Afyaとの 抗菌薬適正使用体制の支援に関する包括的連携協定の締結について

7.     Antimicrobial Resistance Collaborators. Global burden of bacterial antimicrobial resistance in 2019: a systematic analysis. Lancet 2022; 399: 629–55.

8.     GBD 2021 Antimicrobial Resistance Collaborators. Global burden of bacterial antimicrobial resistance 1990-2021: a systematic analysis with forecasts to 2050. Lancet. 2024 Sep 28;404(10459):1199-1226. doi: 10.1016/S0140-6736(24)01867-1. Epub 2024 Sep 16. PMID: 39299261.

9.     Antimicrobial resistance (who.int) WHO. Antimicrobial resistance. Who.int. Published October 13, 2020.

 

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:

https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.