1878年に道修町で薬種問屋を創業し140年以上にわたって道修町を拠点としている製薬企業として、SHIONOGIが所蔵している史料を公開しております。

本社ビル1階ロビーの展示コーナーでは、SHIONOGIのシンボルマークである分銅の実物や大福帳などのほか、二代塩野義三郎が収集した江戸~明治時代に作成された絵びらや引き札などを展示しています。
  • 開館時間/10:00~17:00
  • 休館日/土・日・祝日、年末年始、会社の休日
  • 入館料/無料

絵びら、引き札、紙看板とは

絵びらや引き札は浮世絵に次ぐ、手作りの風合いを持った印刷物で、近代広告の元祖と言えます。これらは当時の風俗や広告の歴史資料としてだけでなく、華やかで独特の色合いと大胆な図柄から美術品として評価され、現在では世界各地の博物館にも所蔵されています。

絵びらは店主からお客様に配ることを目的として作られた広告物で、主に店舗開店や年末年始等の挨拶時に店主から贈られました。広告用の印刷物とはいえ、江戸期のものは浮世絵師が腕をふるった極彩色の錦絵(版画)でした。暦入りのものが多かったので家庭や店舗内の他、人の集まる街角・床屋・風呂屋などに貼られ、広告の目的を果たしていました。

引き札は江戸、明治、大正時代にかけてのくばり札であり、開店披露・大安売り・見世物興行など宣伝のために作られた広告チラシと言えます。

紙看板は明治初頭から昭和初期に見られた印刷のびらのひとつで、木製看板に模して縦長の形状をしており、中央に商店名や商品名が大きく書かれています。紙看板は薬や化粧品の業種で多く作製されました。取り扱っている製品の紹介もあって店頭や店内に貼られましたが、印刷技術の発展によりポスターが作られるようになると次第に姿を消していきました。

現在、道修町の魅力向上のための歴史・文化的まちなみ創出事業が地域全体で進められており、くすりのまちの歴史が感じられるまちなみへの整備が進められています。
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