塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」、または「当社」)は、当社がAkili, Inc.(本社:米国ワシントン州、CEO:Dan Elenbaas、以下「Akili 社」)から日本および台湾における独占的開発権・販売権を取得1しているデジタル治療用アプリ「ENDEAVORRIDE(エンデバーライド)®」(開発番号:SDT-001、以下「エンデバーライド」)について、2月13日付けで日本での製造販売承認を取得したことをお知らせいたします。
エンデバーライドは、小児の注意欠如多動症(以下、「ADHD」)患者を対象としたデジタル治療用アプリです。当社が日本で実施した第3相臨床試験の良好な結果2に基づき、「小児期における注意欠如多動症(ADHD)の治療補助」を使用目的として承認されました。日本ではこれまでにニコチン依存症患者や高血圧患者などを対象とした行動変容を促す治療用アプリは販売されていますが、小児のADHD患者を対象とした治療用アプリはエンデバーライドが日本では初めてになります。今後は、カウンセリングなどの心理社会的治療や薬物治療に加え、デジタル治療用アプリという新たな治療選択肢が提供されることで、より多くの小児ADHD患者の症状改善や治療満足度の向上につながることが期待されます。
塩野義製薬は、「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」というSHIONOGI Group Visionを定め、その実現に向けてヘルスケアサービスを提供する「HaaS企業」への変革を掲げています。当社は、これまで培った創薬型製薬企業としての強みを磨きつつ、外部パートナーとの連携を含めた取り組みを強化し、医療用医薬品の提供だけにとどまらない多様な治療選択肢を提供することで、患者さまとそのご家族の QOL向上に貢献してまいります。
以 上
【エンデバーライドについて】
エンデバーライドは、スマートフォンやタブレットを通じて取り組むことによってADHDの症状改善が期待される、小児のADHDを対象としたデジタル治療用アプリです。エンデバーライドは、Akili Selective Stimulus Management Engine (以下「SSMETM」) コアテクノロジーに基づいて、認知機能において重要な役割を果たすとされる脳の前頭前野を活性化するように設計されています。SSMETMは、患者さまごとに最適化された二重課題を行うことで大脳皮質を刺激し、患者さまの不注意、多動性、および衝動性を改善するように促します。
【Akili 社について】
Akili 社は、デジタル治療用アプリの開発に取り組む企業であり、革新的な医薬品を創生するために独創的な技術で医療への応用を進めています。Akili社は、脳を直接的に標的とする技術を活用し、高品質のデジタル治療用アプリなど、医療機器と同様に臨床試験で検証された、新しい医学へのアプローチを続けています。Akili社はこれまでに、米国食品医薬品局(FDA)から8~17歳の小児のADHD患者での不注意症状の改善に用いる世界初のデジタル治療用アプリの承認を取得し、米国で販売しています(米国での製品名:EndeavorRx🄬)3。Akili 社の詳細については、www.akiliinteractive.comをご覧ください。
■参考
デジタル治療用アプリ AKL-T01、AKL-T02 の導入に関するAkili社とのライセンス契約締結について
デジタル治療用アプリSDT-001の国内第3相臨床試験の良好な結果および国内における製造販売承認申請について
デジタル治療用アプリAKL-T01の米国における承認取得および欧州におけるCEマークの取得に関するAkili社の発表について
【お問い合わせ先】
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