シオノギグループビジネスパートナーに求める行動規範

 シオノギグループは、基本方針「シオノギは、常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」を掲げています。基本方針の具現化のため、シオノギグループの全従業員の活動の規範として「シオノギグループ行動憲章」を制定し、世界中の人々の健康の維持増進と快適な生活および、事業活動を通じた持続可能で健全な社会の実現に貢献します。そのために、シオノギグループのみならず、ビジネスパートナーの皆様との協働による、バリューチェーン全体での取り組みが必須であると考えています。

 本行動規範は、シオノギグループ行動憲章に基づき、原材料や物品、サービスを提供いただくすべてのビジネスパートナーの皆様に遵守いただきたい原則として定めたものです。

 シオノギグループが参加する国連グローバル・コンパクトでは、人権、労働基準、環境、および腐敗防止の4分野10原則が示され、本行動規範はこれに即した内容となっています。また、シオノギグループは、世界各国の製薬企業で構成され、持続可能な調達の推進を目指す非営利団体Pharmaceutical Supply Chain Initiative (PSCI) の一員であり、PSCI Principles(PSCI原則)を支持しています。本行動規範は、このPSCI原則に基づいて策定されています。

 ビジネスパートナーの皆様におかれましては、本行動規範にご賛同いただき、ご協力を賜りたくお願い申し上げます。

 法律並びに当規範に反する行為が行われたおそれがある場合、速やかに是正に取り組んでいただく必要があります。

1. コンプライアンスの徹底

1.1 法的要求と顧客からの要求

 適用される法令、規制、基準および関連する顧客からの要求事項を確認し、遵守します。

1.2 贈収賄および汚職の禁止

 あらゆる贈収賄、汚職*1、恐喝および横領を禁止します。企業もしくは官公庁との取引関係において、または仲介者を通じて、贈収賄その他違法な賄賂に関与しません。贈収賄を防止し、適用される法律を遵守するための適切な体制を確実に整備します。

  • *1 本行動規範で使用する「汚職」という言葉は、委任された権限を個人の利得のために濫用することを指します。

1.3 公正な競争

 適用されるすべての独占禁止法令に準拠し、公正かつ活発な競争に基づいた事業活動を行います。正確かつ誠実な広告など、公正な方法で事業活動を行います。

1.4 動物愛護

 製品・サービスの開発において規制当局が認める動物を使用しない代替手段がある場合は、その方法を採用します。動物実験を行う場合は、使用する動物数を削減するとともに、動物の苦痛やストレスを最小限に止め、人道的に取り扱います。

1.5 適切な情報公開

 本行動規範の遵守状況に関する情報、ならびにビジネス活動、財務状況、商品情報、企業構造、および業績に関する情報は、適用される規制等に従って、適切に開示または表示します。

1.6 データのプライバシーと保護

 秘密情報の保護や適正な目的での利用を徹底し、企業、従業員、患者、被験者*2およびドナー*3のプライバシーを保護します。適用されるプライバシーとデータの保護に関する法令を遵守し、個人データの保護、セキュリティ設定および法律に基づいた利用を徹底します。

  • *2 「被験者」という言葉は、科学的試験と医学試験または製品試験に被験者として参加する個人を指します。
  • *3 「ドナー」という言葉は、研究目的で組織、細胞、臓器その他身体の一部を提供する個人を指します。

1.7 患者の安全と情報へのアクセス

 適切なマネジメントシステムを導入して、健康に関する権利や情報を直接入手する権利を含む、患者、被験者およびドナーの権利に悪影響を及ぼすリスクを最小化します。

1.8 利益相反

 利益相反を回避し、管理するための十分な対策を行います。利益相反が生じた場合、または生じる可能性がある場合は、影響が及ぶすべての当事者に通知します。

1.9 反社会的勢力および団体との関係遮断

 暴力団などの市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力や団体に対しては、毅然とした態度で対応し、その介入を許さず、関係を遮断します。

2. 人権と労働

2.1 職業選択の自由

 強制労働、奴隷労働、年季奉公による労働または非自主的な囚人労働を禁止します。強制労働には、従業員に対して体罰、拉致、恐喝といった手段を用いることを含みます。また、従業員を管理するため身分証明書、旅券、預金又は労働許可書の引渡しを義務付けることは、強制労働にあたる可能性があるため、これらの行動を行いません。

2.2 児童労働と年少者労働

 児童労働*4を禁止します.18歳未満の年少者の雇用は、各国の法定雇用年齢または義務教育終了年齢を超えている者に限り、危険を伴う業務には従事させません。

  • *4 「児童労働」という言葉は、ILO第182号条約「最悪の形態の児童労働」で規定されている児童労働を指します。

2.3 差別禁止

 差別のない職場環境を提供します。人種、出生地、国籍、肌の色、年齢、妊娠の有無、性別、性的指向、民族、心身障害、宗教、政党への加入、組合への参加、配偶者の有無などの事由による差別を許しません。

2.4 公正な処遇

 セクシャルハラスメント、性的虐待、体罰、精神的または肉体的強要、暴言などの従業員に対するハラスメントや過酷で非人道的な扱いのない職場環境を提供します。

2.5 賃金、手当および労働時間

 労働時間、最低賃金および法令で義務付けられた手当を含め、賃金に関して適用される法令を遵守し、従業員に支払います。従業員に支払われる報酬の基準や時間外労働の必要性、支払われるべき賃金について、従業員と話し合います。労働時間は、適用される国内および国際基準と照らし合わせ、整合をとります。

2.6 結社の自由

 従業員とのオープンなコミュニケーションや直接的な取り決めによって、職場および報酬に関する問題を解決します。

 結社の自由、労働組合の加入および不加入、代表者の選択など、法に定められている従業員の権利を尊重します。従業員が、報復、脅迫または嫌がらせを受けることなく、労働条件について経営陣とオープンに対話できるようにします。

3. 安全衛生

3.1 従業員の保護

 職場および会社が提供する住居において、化学的、生物学的、物理的な危険に従業員が過度に晒されないようにし、身体的な負担が大きい業務から従業員を保護します。適切に清掃を行い、安全で衛生的な職場環境を提供します。また、定期的な健康診断の実施およびメンタルヘルスケアの推進に努め、労働疾病を未然に防ぎます。

3.2 プロセスの安全性

 化学的・生物学的プロセスから生じるリスクを特定し、重大な被害をもたらすほどの化学物質や生物由来物質,放射性物質等が放出されることを未然に防ぐ、またはそのような事態に対処するための管理体制を整備します。

3.3 緊急事態への準備と対応

 職場および会社が提供する住居において想定される緊急事態を事前に特定し、評価します。また、非常時の計画と対応手順を整備することで、その影響を最小限に抑えます。

3.4 危険性情報

 医薬品や医薬品中間体を含む危険物質に関する安全情報を提供し、従業員を危険から守るための教育・訓練を実施します。

4. 環境

4.1 環境に関する認証と報告

 適用されるすべての環境規制を遵守します。環境に関して求められるすべての許可、免許、情報の登録と規制に対応し、それらに関わる手順および報告の要件に従います。

4.2 廃棄物と排出物

 廃棄物の安全な取扱い、移動、保管、廃棄、リサイクル、再利用、大気への排出および廃水排出の管理体制を整備します。人間の健康または環境衛生に悪影響を及ぼす可能性のある廃棄物や廃水、排気は、環境への放出前に適切に管理、制御、処理します。これには、活性を有する医薬品の環境放出に対する管理が含まれます。

4.3 漏出と流出

 環境への不測の漏出や流出ならびに地域社会への悪影響を防止し、軽減する体制を整備します。

4.4 資源の利用

 効率を高め、資源の消費を削減する対策を講じます。

4.5 持続可能な調達とトレーサビリティ

 調達先に対し事前精査を実施し、環境負荷が少ない商品やサービスを選択するなど、適法かつ持続可能な調達を推進します。

5. マネジメントシステム

5.1 コミットメントと説明責任

 適切なリソース配分を行い、責任者を明確にすることで、本行動規範に記載された考え方に取り組む決意を示します。

5.2 リスクマネジメント

 本行動規範が対象とするすべての項目でリスクを把握し、管理するための仕組みを整備します。

5.3 文書管理

 本行動規範に適合し、適用される規制を遵守していることを証明するために必要な文書を維持・管理します。

5.4 教育研修と能力

 本行動規範が求める内容に取り組めるように、経営陣と従業員の知識、技能および能力を適正な水準に到達させる教育研修プログラムを整備します。

5.5 継続的改善

 成果目標を定めて実施計画を実行し、社内外からの評価、査察、マネジメントレビューで確認された不備に対して必要な是正措置を講じることで、継続的な改善を図ります。

5.6 懸念事項の確認

 すべての従業員が、報復や脅迫、嫌がらせを実際に受けることなく、職場における懸念事項、違法行為または本行動規範の違反を報告できるようにします。必要に応じて従業員が報告できる環境を維持できているかを調査し、是正措置を講じます。

5.7 コミュニケーション

 本行動規範を従業員、請負業者および仕入先に伝達するための効果的な体制を整備します。

 

2021年11月1日

 

塩野義製薬株式会社

代表取締役社長

手代木 功