臨床薬理職
■どんな仕事?

■どんな業務内容?
非臨床から市販後まで、さまざまな場面で開発業務に携わります。
● 非臨床から臨床への橋渡し
○ 非臨床実験データからの臨床予測
● 開発段階(第Ⅰ相~Ⅳ相試験)
○ グローバル開発に必要な様々な臨床薬理試験の実施計画立案
○ 臨床薬理試験デザインの立案・治験実施計画書の作成支援
○ 解析計画書の作成
○ データ解析の実施、報告書の作成
○ Modeling & Simulationを用いた臨床試験成績の予測
○ Simulationを用いた小児用法・用量の推定
● 承認申請
○申請資料 (臨床薬理関連) の作成
● 当局対応
○添付文書 (臨床薬理関連) の作成
● 市販後
○市販後の医薬品適正使用の支援
■具体的な取り組み
開発を進める際に、以下のような疑問が生じることがあります。
● 第II相の用量をどのように設定するのが効率的か?
● こんな条件で投与したらどんな薬効が得られるか?
● どの時点で薬効を評価するのが一番効率的か?
● 薬効と安全性とのバランスはとれているか?
● そのために適切な用法用量は?
臨床薬理では、非臨床及び臨床データから有効性や安全性を予測するモデルの構築を行い、そのモデルを用いたシミュレーション(Modeling & Simulation)により、上記のような疑問に対し、定量的な結果を示すことで、合理的な意思決定を支援します。

■求められる能力
臨床薬理で業務をする上では以下の知識や能力が必要となります。
多様な研修制度を備えているため、入社時に全てを持っている必要はありません。
入社後にこういった能力が身につくとも言えます。

薬物動態の知識(関連する数学・統計学の知識)
● ノンコンパートメント解析
● コンパートメントモデル解析
● 母集団薬物動態解析
● 曝露-反応解析 (PK/PD解析)
● 生理学的薬物速度論モデル (PBPKモデル)
● 定量的システム薬理学モデル (QSPモデル)

ソフトウェア・プログラミング知識
● WinNonlin
● NONMEM
● SAS
● R
● Simcyp
● MATLAB

思考力
明確な解釈ができない解析結果が出た場合でも、データに対して様々な観点から考察しつくし、専門家として最適な判断を示す必要があります。
データ解析手法は日々進化するため、新たな解析手法の導入・開発、またそれらを医薬品開発の中に組み込むための研究力が求められます。

コミュニケーション能力
● 他組織のメンバーと連携するチームワーク
● 専門外の人にわかりやすく結果を説明する力

英語力
● 資料の読み書き
● 海外とのメールや電話会議
● 海外の学会、セミナーへの参加
■先輩社員の声
SHIONOGIらしさ
SHIONOGIでは臨床薬理機能を日本だけに有しており、グローバル開発に日本から貢献することができます。他の機能を担うグローバルメンバーとコミュニケーションをとりながら、海外の臨床試験実施や規制当局との相談などの開発をすすめていきます。グローバル開発に直接関与できることはSHIONOGIの特徴です。


ヤリガイ
●臨床薬理の知識・技術を駆使して開発のあらゆる段階に携わり、画期的新薬を病気に苦しむ患者さまの手に届けることに貢献できます。
●臨床薬理で分析した結果が添付文書やインタビューフォームの薬物動態の項に掲載されているのを見たとき、医薬品の適正使用の一助になっていると感じることができます。

責任者メッセージ
モダリティの多様化や開発戦略へのICT技術の融合など医薬品開発を取り巻く環境は大きく変化を続けており、医薬品開発戦略にも大胆なイノベーションが必要な時代になっています。
特に日本においては高齢化社会に伴う医療費抑制政策による薬価引き下げに伴い、更なる医薬品開発の効率化が求められています。
臨床薬理では、薬物動態学及び薬力学をベースに、背後にある科学的知見や理論的で大胆な仮定を用い、速度論的解析を駆使することにより、開発過程で得られた臨床・非臨床のデータからより多くの情報を引き出し、効率的な医薬品開発及び医薬品の価値向上への貢献に挑戦しています。
SHIONOGIの臨床薬理は、日本発でグローバル開発、グローバルでの承認申請業務、更には未来を見据えた研究業務に取り組んでいます。
変化していく環境の中で、新しいことに積極的に挑戦できる方、熱意をもって臨床薬理業務に取り組める方、是非一緒に働きましょう。
