• 89%のHIV陽性者が経口剤から持効性注射剤であるCabenuvaへの切り替えを希望
塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功、以下「塩野義製薬」または「当社」)は、GlaxoSmithKline plc.および Pfizer Inc.とともに当社が資本参加している ViiV Healthcare Ltd.(以下「ViiV社」)が、Cabenuvaの第Ⅲb相試験(VOLITION試験)に関する結果を、第13回HIV科学会議(IAS2025)にて発表しましたので、お知らせいたします。
VOLITION試験は、治療未経験のHIV陽性者を対象に実施した試験です。この試験では、毎日服用の経口2剤レジメンであるDovato(ドルテグラビル/ラミブジン)によるウイルス抑制を達成した後、対象者がDovatoによる治療を継続するか、または持効性注射剤であるCabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)へ切り替えるかを選択する機会が与えられ、その選択率に関する結果が公表されました。
本試験の結果、対象者の89%(129/145名)が、毎日服用する経口剤から持効性注射剤であるCabenuvaへの切り替えを希望しました。主な理由として、「毎日の服薬忘れの心配がないこと(80%)」「薬を持ち歩く必要がないこと(68%)」が挙げられました。今回の結果は、患者のアドヒアランスと治療満足度の向上に貢献する可能性を示唆しています。
塩野義製薬は、取り組むべきマテリアリティ(重要課題)の一つとして「感染症の脅威からの解放」を特定し、HIV感染症をはじめとする三大感染症への取り組みを推進しております。今後も、60年以上におよぶ感染症領域における研究・開発で培ったノウハウを活用し、ViiV社と連携して事業を推進することで、HIV感染症治療と予防の両面でグローバルヘルスへの貢献を果たしてまいります。
なお、本件が2026年3月期の連結業績に与える影響は軽微です。
以 上
参考:
Dovato(ドルテグラビルおよびラミブジン)について
Dovato(日本での製品名:ドウベイト配合錠)は、ドルテグラビル50mgとラミブジン300mgの1日1回投与の2剤レジメン配合剤です。 抗レトロウイルス治療歴がない、または、抗レトロウイルス療法によりウイルス抑制が維持され、ドルテグラビルおよびラミブジンのいずれに対する薬剤耐性も認められない、HIV-1成人感染患者の治療を適応として承認されています。
Cabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)について
Cabenuva(日本での製品名:ボカブリア水懸筋注およびリカムビス®水懸筋注)は、HIV治療における世界初の持効性注射剤であり、欧米、中国および日本を中心に、2ヵ月に1回の投与で治療を可能とするHIV治療薬として承認されています1。
本試験結果に加え、COMBINE-2、CARLOS、BEYOND、OPERAなどViiV社が主導する複数の実臨床研究において、高い有効性・忍容性・アドヒアランスの向上が確認されており、幅広い患者層において治療満足度の向上が示されています2。
抗HIV治療における持効性注射剤Cabenuva(カボテグラビルおよびリルピビリン)の LATITUDE試験の中間解析結果に関するViiV社の発表について
ViiV HEALTHCARE DATA SHOW 89% OF TREATMENT-NAÏVE PEOPLE WITH HIV CHOOSE TO SWITCH TO LONG-ACTING INJECTABLE VOCABRIA + REKAMBYS FROM DAILY PILLS AFTER ACHIEVING RAPID VIRAL SUPPRESSION
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