2026/06/05

「ENDEAVORRIDE®(エンデバーライド)」新発売のお知らせ

 ‐ 小児期における注意欠如多動症(ADHD)を対象とした国内初のデジタル治療補助アプリ ‐

 塩野義製薬株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長兼社長 CEO:手代木 功、以下「当社」)は、当社がAkili, Inc.(本社:米国ワシントン州、CEO:Dan Elenbaas、以下「Akili社」)から日本および台湾における独占的開発権・販売権を取得1しているデジタル治療補助アプリENDEAVORRIDE®(以下「エンデバーライド」)について、本日より販売を開始しましたのでお知らせいたします。

 

 エンデバーライドは、「小児期における注意欠如多動症(以下「ADHD」)の治療補助」を目的として日本で初めて承認された2医療機器プログラム(治療補助アプリ)です。当社が日本で実施した第3相臨床試験の良好な結果に基づき承認されています。本試験は、ADHD治療で通常行われる環境調整や心理社会的治療が実施された6~17歳の小児ADHD患者164名を対象に、ADHD重症度評価尺度である「ADHD-RS-IV不注意スコアのベースラインからの変化量」を主要評価項目として、エンデバーライドの有効性および安全性の検証を目的に実施されました。エンデバーライド群は、通常治療群(環境調整や心理社会的治療継続)に対して、治療開始6週時点で統計的に有意な改善を認め(p<0.05)、本試験における主目的を達成しました。

疾病の診断・治療等を目的としたプログラム(ソフトウェア機能 、医療機器として規制対象となるプログラム)

 

 ADHD治療においては、患者や保護者によって治療に対する考え方やニーズが異なり、それに応じた治療選択が重要であることが報告されています3。心理社会的治療や薬物治療といった既存の選択肢に加え、エンデバーライドの発売によりデジタル治療補助アプリという新たな選択肢が広がることで、小児ADHD領域における多様なニーズへの対応につながることが期待されます。

 

 当社は、「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」というSHIONOGI Group Visionを定め、その実現に向けてヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」への変革を進めています。医療用医薬品の提供だけにとどまらない多様な治療選択肢を提供することで、患者さまとそのご家族のQOL向上に貢献してまいります。

 

以上

 

【注意欠如多動症(ADHD)について】

 ADHDは不注意、多動性、衝動性を特徴とする神経発達症の一つです。学童期におけるADHDの有病率は約7%ともいわれ5、こうした症状は学業や就労などの日常生活に支障を及ぼす可能性があります4,5

 

【エンデバーライドについて】

 エンデバーライドは、スマートフォンやタブレットを通じて取り組むことによってADHDの症状改善が期待される、小児のADHDを対象としたデジタル治療補助アプリです。エンデバーライドは、Akili Selective Stimulus Management Engine (以下「SSMETM」) コアテクノロジーに基づいて、認知機能において重要な役割を果たすとされる脳の前頭前野を活性化するように設計されています。SSMETMは、患者さまごとに最適化された二重課題を行うことで大脳皮質を刺激し、患者さまの不注意、多動性、および衝動性を改善するように促します。

 

【Akili社について】

 Akili社は、デジタル治療用アプリの開発に取り組む企業であり、革新的な治療を創生するために独創的な技術で医療への応用を進めています。Akili社は、脳を直接的に標的とする技術を活用し、高品質のデジタル治療用アプリなど、医療機器と同様に臨床試験で検証された、新しい医学へのアプローチを続けています。Akili社はこれまでに、米国食品医薬品局(FDA)から8~17歳の小児のADHD患者での不注意症状の改善に用いる世界初のデジタル治療用アプリの承認を取得し、米国で販売しています(米国での製品名:EndeavorRx🄬)6。Akili 社の詳細については、www.akiliinteractive.comをご覧ください。

 

■参考

1.       プレスリリース:2019年3月7日

デジタル治療用アプリ AKL-T01、AKL-T02 の導入に関するAkili社とのライセンス契約締結について

2.       プレスリリース:2025年2月18日

小児期における注意欠如多動症(ADHD)に対するデジタル治療用アプリ 「ENDEAVORRIDE(エンデバーライド)®」の国内製造販売承認取得について

3.       Van Brunt K, Matza LS, Classi P, Johnston JA. Preferences related to attention-deficit/hyperactivity disorder and its treatment. Patient Prefer Adherence. 2011; 5:3

4.       尾崎紀夫・三村將(監修).水野雅文・村井俊哉・明智龍男(編集). 標準精神医学 第9版.東京,医学書院,2024,pp.261-262.

5.       ADHDの診断・治療指針に関する研究会、齊藤万比古 ・飯田順三 編.  注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第5版. 東京, じほう, 2022, p.(7), 8-9, 11-12.

6.       プレスリリース:2020年6月24日

デジタル治療用アプリAKL-T01の米国における承認取得および欧州におけるCEマークの取得に関するAkili社の発表について

 

[お問合せ先]

塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:

https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.