汚染予防に対する考え方

 事業活動から生じる有害な物質を含む廃棄物や排ガス、排水等による環境汚染は、人や生態系へ影響 を与えます。汚染は、製品の使用や不要になった製品の廃棄によっても生じることがあります。日本では、1900年代後半から、産業化と経済成長に伴う廃棄物や有害物質の排出増加により、大気や水、土壌・地下水などが汚染され、人の健康を損なうさまざまな公害が発生しました。ひとたび環境汚染が発生すると、地域社会や生物多様性に影響を与え現状の回復までには多大な時間と費用が必要となります。公害の発生を予防することは、国民の健康や生活環境を守る上で、引き続き重要な課題と認識しています。

 シオノギはコンプライアンスの徹底をVisionの達成に不可欠な価値観(Values)の一つとして位置づけています。EHS関連法規制の順守をEHSポリシーの一項目として制定し、EHSマネジメントシステムの中で大気汚染、水質汚濁、土壌汚染などの法令順守とその順守評価に取り組むとともに汚染の防止に取り組んでいます。また従来より排水処理場の設置、定期的なモニタリングによりリスクの低減に努めています。

大気汚染、水質汚濁、土壌汚染の防止

 大気汚染防止のため、NOx、SOx、煤塵の規制値を順守するとともに、ボイラーの燃料転換により、SOxの発生を削減しています。また、下水や河川の汚染防止のため、規制値より厳しい自主管理値を設け、TOC *1 計や油分監視装置などを設置して常時監視し、事業所の排水を河川放流する金ケ崎工場、徳島工場、油日研究センターでは、構内に排水処理施設を設け浄化後に排水しています。

 化学物質の取扱量が多い金ケ崎工場では、土壌の自主管理値を設定し、定期的に測定を行っており、測定結果は全て環境基準値を下回っています。

*1 TOC(Total Organic Carbon):全有機体炭素

大気汚染物質(SOx、NOx)排出量、排水負荷(BOD、COD)

関連法規制の順守

 環境に関する規制は、廃棄物管理をはじめ、エネルギー管理、大気汚染や水質汚濁の防止、化学物質の管理など多岐に渡ります。各事業所で法改正の情報共有を行い、教育やマニュアル化等により法規制を順守するとともに、定期的に法規制の順守評価を実施しています。また、安全衛生についても環境関連規制と同様に法規制の順守 評価を行うように進めています。

 環境・安全衛生に関連する訴訟や罰金は過去発生していません。

 2021年1月、徳島工場において、瀬戸内海環境保全特別措置法の特定施設設置許可申請の未提出が発生しました。徳島市の指導に従い、許可申請の実施と始末書を提出し、予防処置も実施しています。

排出基準値(法規制値)超過件数の推移(件)
年度 2016 2017 2018 2019 2020
シオノギ 0 1 0 0 0
グループ会社 0 0 0 0 0
環境苦情件数の推移(件)
年度 2016 2017 2018 2019 2020
シオノギ 1 2 1 0 0
グループ会社 0 0 0 0 0

金ケ崎工場の敷地内におけるジクロロメタンの漏出について

 2021年1月、金ケ崎工場において、溶剤であるジクロロメタン約17kLが屋外貯蔵タンクから敷地内に漏出しました。

 タンク上部に積雪したものが氷塊となって落下し、タンク底部に接続される排出バルブのハンドルを押し下げて半開となったことが原因です。漏出事故後、すぐに漏出が発生したタンクへの緊急対応と岩手県や金ケ崎町への報告、近隣の方々を対象とした説明会の実施などの対応を行いました。

 現在、専門業者と共にこのエリアを封鎖し周辺への拡散を防ぎながら回収を実施しており、現在に至るまで工場敷地外への漏洩は確認されておりません。また、敷地外への漏洩リスクに対しては、継続して設置した地中観測点にてモニタリングを行い、適切な監視活動を行っています。

 再発防止として、同様の落氷が発生しても排出弁が開かないようにする構造上の対策を行い、その他関連する要因についても洗い出しと対策を進めています。他品目の製造工程や他工場へも展開し、他でも同様な事故が起きないように進めています。

 工場近隣の方々はもとより関係各所の皆さまにご心配をおかけしておりますことに心よりお詫び申し上げます。