健康推進
シオノギの基本方針を実現するためには、従業員一人ひとりが身体的、精神的、社会的に幸福な状態(ウェルビーイング)で、生き生きと仕事に取り組むことが何よりも大切だと考えています。
そのために、シオノギと従業員が、それぞれの立場で、「健康・医療に関するヘルスリテラシー向上」「心身のコンディションの維持向上」や、「職場の風土や環境、および家庭環境の維持向上」に取り組んでいく必要があります。2020 年度はこうした考えのもと、「シオノギ健康基本方針」を制定しました。
シオノギと従業員が方向性を合わせ、取り組みを推進することで、従業員のウェルビーイングを実現し、人々の健康に新たな価値を提供し続けていきます。
「シオノギ健康基本方針」の具現化に向け、様々な施策を実施することで、従業員が能力を最大限に発揮できるよう取り組んでいます。
1. 国内連結での健康診断100%継続と、海外グループ会社への啓発
2. 生活習慣病(重症化予防、特定保健指導)対象者ゼロを目指します。
3. プレゼンティーズム損失を改善します。
プレゼンティーズム損失とは「出社していても、何らかの不調のせいで頭や体が思うように働かず、本来発揮されるべきパフォーマンス(職務遂行能力)が低下している状態のこと」を指します。
近年、労働生産性を測る指標の一つとしてプレゼンティーズムが注目され始めており、シオノギでは、以下の取り組みを通じて従業員や社会への啓発活動を行っています。
- 「従業員向け」および「メディア向け」にプレゼンティーズムをテーマにとしたセミナーを開催し、外部の専門家(松平浩先生 東京大学医学部付属病院22世紀医療センター)を招聘して医学的な知識のほか、職場でできる腰痛改善のための体操等の紹介をしていただきました。
- リモートワークの普及に対応し、自宅での作業環境整備や腰痛対策運動、生活習慣の改善などを紹介するe-ラーニングを実施しました。


4. 喫煙者ゼロを目指し、事業所内禁煙を達成します。
2018年7月に健康増進法の一部を改正する法律が成立(2020年4月全面施行)し、望まない受動喫煙を防止するための取り組みが、「マナー」から「ルール」へと変わりました。企業においても、より一層の喫煙対策を推進しなければならない環境となったことを機に、「シオノギグループ『絶』煙宣言」を発出しました。
この宣言のもと、シオノギグループの従業員やご家族の方はもとより、シオノギに関係するすべての人々を能動喫煙および受動喫煙による健康被害から守るため、徹底した禁煙施策を推進しています。
具体的な社内の取り組みの1つとして、有志のメンバーによる禁煙推進プロジェクトを結成しました。プロジェクトメンバーが毎月22日(禁煙推進学術ネットワークが定めた「禁煙の日」)に、シオノギグループ全従業員にメールマガジンを発行し、社長を含めた経営層からのメッセージや、喫煙・禁煙の社内ポータルサイト情報、禁煙チャレンジしているプロジェクトメンバーの状況など、喫煙者・非(元)喫煙者の双方の従業員に有益な情報提供を行っています。
喫煙者に対する取り組みとしては、社内で「禁煙チャレンジャー」を募集し、喫煙者がワークショップや臨床心理士/公認心理士とのweb面談等のサポートのもとで禁煙に取り組んでいます。2020年度はチャレンジャー5名全員が1年間の禁煙を達成し、卒煙証書を贈呈されました。健康保険組合による禁煙治療やオンライン禁煙プログラム等への補助も実施しています。


これらの取り組みのその結果、シオノギグループ『絶』煙宣言発出前に、13%を超えていた従業員の喫煙率は約7%(2021年11月時点)まで低下しました。
5. メンタル不調の発生しない快適な職場環境づくりを推進します。
これまでの活動の結果として、2022年3月、「健康経営優良法人2022」に選定されました。「健康経営優良法人」とは、健康経営優良法人認定制度において、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰するものです。シオノギの健康維持、増進活動が社会から高く評価され、2017年より6年連続での認定となりました。

シオノギは、健康経営優良法人に選定された企業として、健康経営の推進を目指す企業からの求めに応じて、シオノギの取り組み等の情報を共有したり、専門雑誌の取材に応じる等、健康経営に取り組む企業をサポートする活動も実施しています。